02066_10日間という先方が一方的に設定された期間にしたがうべき理由はない、とするカウンター・サンプル

「~~~~~~」旨の常識では想定しがたい内容の内容証明郵便を受け取り、当方としても非常に困惑しております。 ~~~~~との件について、突如、特段の法的根拠を示すこともなく、10日以内という短期の期間を区切った上で、「連絡せよ」などと要求されても、一般に期限内に対応することは困難を極めます。 まず、「10日間」という期限...

02065_企業法務ケーススタディ:申込金返還問題への対応とリスク管理の指針

<事例/質問> お客様より、申込金の返還を求めて、訴えを起こされました。 申込概要には、「一旦納入された申込金は、いかなる事由であっても返金できません」と記載していますし、お客様も申込書に署名しています。 しかし、お客様は、「こちらには特別な事情が発生した。調べると他の会社では返金された事例があるので、返金...

02064_税務調査に備えるための専門家選び

弁護士や税理士などの専門資格を持つ人はたくさんいます。 経営者の中には「専門家に任せさえすれば、大丈夫だろう」と、楽観的に構える方が少なくありません。 しっかりとしたプロセスを踏んで税務調査に対応する経営者は少数派です。 多くの場合、専門家が単一の選択肢を「これでいきましょう」と提案し、それを鵜呑みにして、進めています...

02063_有事におけるコミュニケーションの文書化とその例外

有事においては、コミュニケーションを文書化することが鉄則です。 つまり、筆談で行うべきだということです。 しかし、例外もあります。 それは、証拠に残したくなくて、下劣でエレガンスに欠ける高潔な人格者にふさわしくないような暴力的なメッセージを発する場合です。 そのようなメッセージを外交のカウンターパートに送ることは、交渉...

02062_企業法務ケーススタディ:テレビ局から取材依頼を受けたときの対応計画

<事例/アンケート> テレビ局から、「ある社会問題について、実態を調査する番組を企画している。公平性を見極め、当事者や関係する個人・企業から取材したい」ということで、わが社に取材依頼がきました。 当時の担当者はすでに退職しておりますが、記録らしきものはあります。 取材を受けたとしても断ったとしても、変な憶測を招きかねな...

02061_企業法務ケーススタディ:裁判官は神様ですか?

法律の世界において、 ・裁判官は、我々の味方でも相手の味方でもなく、コントロールできない「ジョーカー」のような存在です。 ・裁判官は、事件に関し、独裁権力を有している状況ですが、他方で、上訴によってさらなる別の上位の独裁権力のレビューにさらされる可能性もあるため、孤独な独裁者としてのストレスを抱えています。 ・裁判所と...

02060_企業法務ケーススタディ:穏便な退職交渉の現実と選択肢その2

<事例/質問> 40代の男性社員を退職させたいと考えています。 たとえば、「子会社を解散させることで整理解雇を行い、結果として男性社員を退職させる」という案については、どうでしょうか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 質問者は、男性社員を退職させたいあまり、正常性バイアスに陥り、事案の...

02059_企業法務ケーススタディ:穏便な退職交渉の現実と選択肢その1

<事例/質問> 40代の男性社員を、できるだけハレーションを起こさずに離職させたいと考えています。 「穏便に話し合いで解決できる可能性がゼロではない」とは思うので、妥協点を探ることを目標にし、交渉が不調に終われば別の形で目標を再検討したいです。 初めから攻撃的な態度を取ってしまうと、相手を刺激して戦闘的な姿...

02058_融資に備えての事前準備

企業が融資の話を受ける際、迅速かつ的確に対応するためには、事前に必要な情報を整理し、準備を整えておくことが重要です。 これには、IM(インフォメモ)やIP(インフォパック)と呼ばれる資料の準備が含まれます。 これらの資料は、M&Aの際に売却予定の企業の重要情報を整理するもので、買収を検討する企業が次のステップに進むかど...

02057_弁護士チェック依頼における設計図の重要性とコスト選択

弁護士の関与割合と相談者の経済的な負担は、トレードオフの関係にあります。弁護士としては、まず方向性を確認し、見積もりを設計することになります。 A 基本的なプロジェクト設計と最終仕上がりチェックのみを弁護士が担当し、実行を相談者が行う。この場合、相談者の時間と労力の負担は増しますが、費用は比較的低く抑えられます。 B ...