02056_法律トラブル解決のための事実経緯とりまとめの重要性

契約違反や不法行為、規制違反などで法律相談を受けた場合、弁護士は、相談者の意向を踏まえ、裁判外での解決を図るための交渉環境を整備します。 具体的には、相手に対して攻撃的な質問を行い、後の法的手続きで相手に不利な事実を引き出す戦略が取れるかどうかを慎重に検証します。 この検証には、厳密な証拠までは要求されないものの、少な...

02055_企業法務ケーススタディ:利益相反に直面した弁護士の選択

<事例/質問> 大手食品グループの○○社の中で、とても大切な役割を担っていた●●社が、「自分たちでやっていく」と言って、○○社から離れることを決めました。 ○○社は「●●社がいなくなると、グループ全体の結束が乱れてしまう」と心配しています。 そのため、何とかして●●社が離れないようにしたいと考えています。 ...

02054_内容証明郵便が届いたときの対処

内容証明郵便など、この種の通知が届いた場合、相手のペースに乗せられないことが重要です。 まず、土俵に上がらないことが大切です。 土俵に上る前に、リングにケチをつけて無効試合だと騒ぎ、場外乱闘を始めることが肝要です。 また、時間的に切迫した状況に追い込まれた場合でも、慌てず、時間的な余裕を確保する方策を考える必要がありま...

02053_機密漏洩_その2

競業と機密漏洩は、法的議論において異なるフェーズとして扱われるべき問題です。 たとえば、■■社が始めたビジネスが、▲▲社の競合として軌道に乗っている場合を考えてみましょう。 ▲▲社としては、■■社のビジネスが機密漏洩によるものとしか思えないほど極似していると主張しても、それが必ずしも機密漏洩を伴うとは限りません。 裁判...

02052_機密漏洩_その1

機密漏洩については、裁判所や紛争実務の専門家の間では「単なる愚痴」として捉える傾向があります。 長年の研究や製造を通じて培われた技術や、巨大企業の根幹を支える高度な知識が関わるケースでは、裁判所もきちんと評価します。 しかし、ほとんどの中堅・中小企業間の紛争で機密漏洩が問題となっても、裁判所は「犬も食わない、猫もまたぐ...

02051_法的対処プロジェクトに対する姿勢

当事務所が弁護費用を提示する際、その金額がクライアントの予算を超えている場合には、以下のように説明いたします。 1 法的紛争の本質 ほとんどの法的紛争には「正解も定石もない」という点が特徴です。 特定のルーティンケース(明確な借用書を前提とした債権回収や、手続きが確立された倒産処理)を除き、各ケースは独自の展開を持ち、...

02050_企業法務ケーススタディ:外国転売を疑う大量購入者への対応策

<事例/質問> ある客が、店舗に来店し、外国にいる知り合いらしい人とやりとりをしながら、製品を大量購入しています。 同じものを大量購入しているわけではなく、数個ずつ購入していますが、あらゆる商品を購入していきます。 もし、外国での転売をしているなら、抑止する方法はあるでしょうか? <鐵丸先生の回答/コメント...

02049_有経営者の有事対応:混乱から抜け出すための指針

経営者が直面する有事の状況において、「いきなり、問題が一気に押し寄せてきた」と相談に来ることは少なくありません。 このような状況では、混乱した頭脳で思考停止に陥り、時間を無駄にしてしまうことが多いです。 特に、事業承継した社長(創業者の長男)が直面する問題は複雑で、多岐にわたります。 例えば、 ・創業者の高齢による経営...

02048_通販サイト立ち上げ話がキャンセル料問題に発展(教えて!鐵丸先生Vol. 60)

<事例/質問> 友人から紹介された方がネットに詳しいということで、通販サイトを立ち上げてみる、という話になりました。 ですが、あまりその方はそれほどネットや通販に詳しいわけではなく、どこかに外注して通販サイトを作るということになってきて、見積もりも桁が違うものが出てきました。 そこで、話を取りやめにしたいと...

02047_ビジネス弁護士が教える起業を考える際の重要ポイント(教えて!鐵丸先生Vol. 59)

<事例/質問> 起業を考えています。 ざっくりした相談ですが、ビジネスに詳しい弁護士の先生のお立場から、注意すべき点があれば、ご教示ください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> まず、起業に際して重要なのは「お金を愛せよ」ということです。 世間では「お金は汚いもの」という価値観が広がっていますが、こ...