01046_ウソをつくことは犯罪か?(教えて!鐵丸先生Vol.005)

「ウソつきは、ドロボーのはじまり」 といいますが、ウソをつくことは罪なのでしょうか。 「ウソつき」行為一般を処罰する法律はありません。 考えてみれば、当たり前の話です。 お世辞をいったり、年齢をごまかしたり、武勇伝を語ったり、ウソをついたことすべてを犯罪にしていたら、社会はギスギスしたものになりますし、癌の告知など、真...

01045_契約書作成の基本(教えて!鐵丸先生Vol.004)

「口約束も契約のうち」といい、口頭でも契約は成立します。 すべての契約に契約書が必要なわけではありません。 契約書を作らなくても契約は成立します。 コンビニでおにぎりを1つ買うのも契約ですから。 ただし、大きな取引をするときは、契約書があったほうがいい、ということです。 契約書は、 「契約が存在したことや、契約の具体的...

01044_知人とベンチャー企業を立ち上げる際の持株割合設計のポイント(教えて!鐵丸先生Vol.003)

1 知人とベンチャー企業を立ち上げる 最も多い持株割合は、等分(50%50%、1/3ずつ等)です。 成功しても、失敗しても、大抵モメます。 成功したら成功したで、・俺のネタがよかったからだ・俺が場を探してやったからだ・俺が営業がんばったからだと、モメます。 失敗したら失敗したで、・お前が悪い・お前が金を渋ったからだ・お...

01042_弁護士に相談するタイミング(教えて!鐵丸先生Vol.001)

弁護士に法律相談に行くのは、いつ、どのタイミングがいいのでしょう。 「あまりに早く行っても、何をどう相談していいのかわからないし、『何でこんなに早くきたの』と言われてしまいそうだし。用もないのに相談に行き、そのたびにお金を払うようなことは避けたいし。むしろ、事件になって問題がはっきりしてから行くほうが、説明もしやすいし...

00242_国際取引において、仲裁地の交渉がデッドロックになった場合のブレイクスルー・テクニック

国際契約においては、お互い仲裁地を譲らないことが多いです。 これによって、国際取引が暗礁に乗り上げてしまうことがあります。 無論、どちらかが契約交渉上に有利な地位を有していれば、力関係を通じて解決されます。 すなわち、強者が弱者に「契約条件についてオレの言うこときけないなら、契約はヤメだ」と要求すれば済む話です。 しか...

00241_管轄地・仲裁地の重要性

日本国内の会社同士の取引なんかですと、ある程度中味のしっかりした契約書を取り交わし、日常のコミュニケーションがしっかりしている限り、トラブルが裁判に発展するなんてことはありません。 とはいえ、いざ裁判になった場合、弁護士として一番気になるのは裁判管轄です。 サッカーや野球の場合、「試合の場所がホーム(当地)であるかアウ...

00240_売掛で商品を卸すということは、代金相当のカネを貸すのと同じ

売掛で商品を卸すということは、代金相当のカネを貸すのと同じです。 身なりや話しぶりだけで、いきなり新規取引先に売掛で商品を販売するような、物を知らない、世間を知らないベンチャー企業を見受けることがありますが、これは、見ず知らずの人に担保もなしにカネを貸したのと同じくらいアホなものだったということです。 代金引換で売り渡...

00239_著作者人格権:著作物を買った人間は、カネを払った以上、煮るなり焼くなり、いじくり回したり、落書きしたり、やりたい放題できるか?

資本主義社会においては、カネを持ってるヤツ、カネを出したヤツが一番エラい、というのがシンプルなルールです。 貧乏な芸術家に、シビれるくらいの大金を出して、絵画や彫刻を依頼して、作品の制作を委託した。カネに困っていた芸術家は、欣喜雀躍して、ひれ伏せんばかりに、制作を快諾した。 では、制作を委託した側は、出来上がった絵画や...

00238_知的財産権のデフォルトルール:権利は、誰のもの? 作った人? カネを出したスポンサー?

大工さんに家を造ってもらった場合、お金を払えば、当然ながら、出来上がった家は施主の所有となります。 「出来上がった家の所有権は代金支払と同時に施主に移転する」みたいなアホな条項を逐一契約書に記載する必要もありませんし、そんな当たり前なことが契約書に書かれていないことを盾にとって、大工さんが、「施主がこの家の所有者だなん...

00074_企業法務ケーススタディ(No.0028):国際契約での仲裁地の引っ張り合い解消法

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社ビューティーホワイト 社長 陣内 紀子(じんのうち のりこ、35歳) 相談内容: 先生、当社の販売店網は、昨年ついに日本を網羅し、今年から、いよいよ念願の海外進出に着手する運びとなり...