01813_弁護士の手の内

有事になると、弁護士は、以下のように事項を因数分解し、戦略を練る準備をすすめていきます。 1 戦略立案環境 1)コミュニケーション環境 (1)電子メール(2)携帯電話(3)FAX 2)情報環境(状況認知・観察) 3)思考環境(論理則や経験則やリテラシーの実装)(1)法的三段論法 ・大前提:規範特定(法律にはこう書いてあ...

01812_続・弁護士としての価値

弁護士の助言に滅入るクライアントもいます。 ただ、それはお門違いというものです。 弁護士は、現実を提示しているだけです。 現実を、ありのままに、メタ認知(俯瞰認知)して、妙なセンチメントを混入させずに、フェアにお伝えしているだけです。 怒るとすれば、包み隠さず現実を提示した弁護士に対してではなく、現実に対して、あるいは...

01811_弁護士としての価値

弁護士は、紛争の専門家として、クライアントのおかれた状況を俯瞰し、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」において、常に悲観想定をします。 「弁護士の悲観想定」とは、言葉を換えれば、「想像力ある知性」ということです。 ようするに、弁護士は、火傷を負わなくても、ストーブの熱さが理解でき、...

01810_弁護士との関係構築のあり方を考える(弁護士をサプライヤーとして処遇するか、パートナーとして処遇するか)

法務・安全保障課題を評価・解釈・展開予測するプロセスにおいて、クライアントは、委任する弁護士の取扱いについて、決めておかなければなりません。 すなわち、弁護士を、 1)パートナーではなく、サプライヤーとして、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」について共有しない状態で、展開作戦にふ...

01809_弁護士への外注_法務安全保証課題

1 法務・安全保障課題の発見・認知 法務・安全保障課題を対処する上では、契機となるインシデントが認知されなければ、課題認識を持てません。 この点、弁護士は社外の存在ゆえ、クライアントから持ち込まれることが前提となって、課題の発見・認知が可能となりますので、クライアントの協力が必須となります。 課題を発見・認知したところ...

01806_「弁護士との意見の違い」について

訴訟を提起するとなると、相手もあれやこれやと何かしら嫌がらせをしかけてくるでしょうし、それらに対処するための損害が想定される場合もあります。 弁護士は、論理と経験上の蓋然性にしたがって状況に対処する選択肢を創出しますが、法務相談者(大将)において、訴訟に不可避の損害を嫌悪するなら、訴訟などやめてしまったほうがいいでしょ...

01804_訴訟提起の前に、クライアントにおいて行うべき「体験事実の想起・状況や事実経緯のミエル化・具体化・言語化・文書化」作業の進め方(弁護士への支援や外注の求めるべきかの見極め)

ステップ1:関係資料を収集し、ステップ2:その他重要記録を収集し、ステップ3:関係記録を時系列整理し、ステップ4:ヒヤリング(当然嘘や妄想がたくさん入るのである意味尋問のような形でストレステストを加えながら経緯確認する)ステップ5:状況や経緯をミエル化・カタチ化・言語化・文書化する、 という作業がないと、一歩たりとも、...

01803_弁護士への外注_ 戦略骨子の決定

弁護士に外注するとき、弁護士との対話がうまく進まない方が少なくありません。 原因として考えられるのは、「何を」の部分に齟齬がある場合です。 選択肢1 単なる事務文書作成なのか、あるいは、選択肢2 (1)戦時あるいは準戦時を意識した状況構築(2)当該状況構築を所与とした外交文書作成なのか、という点です。 選択肢2の場合、...