事業承継のポイントの1つめは、誰に承継させるかという問題です。
かつては、事業承継といえば、身内に承継させるのが相場でしたが、最近では、番頭さん格の役員への承継(MBO)や、事業をそのまま第三者に譲り渡す(M&A)ことも検討されるようになってきました。
ポイントの2つめは、会社法の活用です。
会社法は、非常に使い勝手のいい事業承継のツールといえます。
例えば、議決権制限株式、無議決権株式、黄金株を活用することにより、個々の承継ニーズに応じた企業オーナーシップをカスタムメイドで設計・運用できます。
ポイントの3つめは、税務課題と相続問題への配慮です。
事業承継で厄介なのは、当面の承継が効果的に抑止できたとしても、株式譲渡や特殊な株式発行に絡んで非常な税負担が発生したり、オーナーの死後に親族と後継者の間で
「血で血を洗う相続紛争」
が生じたりするので、注意が必要です。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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