00421_検収を放置すると、債務不履行責任を問えなくなるリスク

ビジネスのプロ(商人)同士の取引を規律する商法は、検収や債務不履行について、特別なルールを定めています。

すなわち、商法526条は、商人間の取引について、
「1項 商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない。
2項 前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があることまたはその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額もしくは損害賠償の請求をすることができない」
と定めています。

要するに、商法においては
「プロの商売人として取引を行っている者同士の取引の場合、商品を受け取った買主は、直ちにその商品の数量、品質等を検査せよ。
そういう大事なことを怠って、家族旅行等というどうでもいいことを優先するダメな商売人は法的措置を取ることは許さん!」
とされているのです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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