本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース33:海外進出!それ意味あるの?をご覧ください。
相談者プロフィール:
ムロツ・クリエイト株式会社 代表取締役社長 室津義男(むろつ よしお、41歳)
相談概要:
海外でジョイントベンチャー事業展開を計画する相談者は、アジア諸国にて、相手方51%こちらが49%出資して現地法人をつくります。
出資金を用意し販売品を現地にもっていかなければなりませんが、弁護士も会計士も現地パートナーが用意してくれ、国際的企業に大変身できるとあって、相談者は大いに乗り気です。
以上の詳細は、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【事例紹介編】をご覧ください。
本相談を検討する際の考慮すべき法律上の問題点1: 日本企業、海外進出の下手っぷり
かつては
「中国進出ブーム」
が日本の産業界を席捲し、数多くの中堅中小企業が中国に進出しましたが、状況は一変し、もっともホットな経営テーマは
「中国進出企業の撤退の実務」
になりました。
以上の詳細は、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【日本企業、海外進出の下手っぷり】をご覧ください。
本相談を検討する際の考慮すべき法律上の問題点2:あいまいな目的、海外進出への幻想
営利追求をメーンミッションとする組織である企業の目的設定・経営判断の方向性としては、
1)カネを増やす
2)出ていくカネを減らす
3)時間を節約する
4)手間・労力を節約する
のいずれかに収斂(しゅうれん)するはずです。
とはいえ、現実的には、
5)イイカッコをする、世間体や体面を保つ、プライドを充足する、意地を張る、見栄を張る
という
「経済的には説明できない、合理的理解を超えた」
ものも存在します。
「ブームに舞い上がって中国進出した経営者」
が
「短期間に赤字を積み上げ撤退を決定したが、出口戦略をまともに描いていなかったため撤退すらままならない」
現状に直面しているのは、意地やプライドや主観的満足充足のため、頭脳が混乱した状態で進出した、という蓋然性が高いと思われます。
以上の詳細は、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【あいまいな目的、海外進出への幻想】その1、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【あいまいな目的、海外進出への幻想】その2をご覧ください。
本相談を検討する際の考慮すべき法律上の問題点3: 海外進出自体を自己目的化させない
進出当事国の所得レベルを考えれば、飛ぶように売れたとしても利幅は小さく、投資を回収するのに長い時間を要しそうであり、その間に、飽きられたりするリスクも想定されるところです。
以上の詳細は、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【海外進出自体を自己目的化させない】をご覧ください。
モデル助言:
「すべての商品は、またたくまにコモディティー化する」
という命題すら成り立つのが商売の世界の常識というなか、進出先のパートナーが、それほど御社製品を
「売れる」
「イケる」
「あたる」
と太鼓判を押すのなら、
「売ってやるから、日本円をもって、我が国まで、我が社製品を取りに来い。港で受け渡しだ。あとは、そっちで、がんばって売れ」
というスタンスでもいいわけです。
その上で、
「日本で作った原価の高い商品に運賃を上乗せし、他人に任せて売る」
よりも、
「自分たちで現地生産し、その儲けを分捕った方が、より大きく儲かることがもはや確実である」
と判断してから、現地へ本格進出することを考えてもいいのではないですか?
以上の詳細は、ケース33:海外進出!それ意味あるの?【今回の経営者・室津社長への処方箋】をご覧ください。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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