01127_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>コンプライアンス法務(フェーズ3B)内部統制システム構築・運用法務>(7)内部通報制度>内部通報窓口

企業が内部通報窓口を設置することは、内部統制システム構築のツールとして不祥事予防にとって有益というだけではなく、企業不祥事情報をいきなり外部に流出させず、企業内の自浄的な解決を図ることができる、という意味で二重のメリットがあるということになります。

なお、内部通報窓口を設置し、運用すること以上に、企業内の法令違反行為に起因する不祥事等の通報への事後処理が重要です。

すなわち、不祥事情報を発見した後、意を決して不祥事情報を内部通報したにもかかわらず、企業が何らのリアクションもしなかった場合、当該従業員の士気や企業に対する信頼を低下させるとともに、従業員を外部機関への告発(内部告発・外部公表)に駆り立てることにつながるからです。

また、内部通報を受理した企業が何らの対応や対策もしない場合、当該不作為は
「書面により事業者内部へ通報しても20日以内に調査を行う旨の通知がない場合又は正当な理由なく調査を行わない場合」
に該当し、報道機関や消費者団体への告発行為(内部告発・外部公表)が正当化されることとなります。

いずれにせよ、内部通報窓口を設置する企業が従業員から不祥事情報の通報を受けた場合、次のような処理手順で対応することが求められます。

【図表】(C)畑中鐵丸、(一社)日本みらい基金 /出典:企業法務バイブル[第2版]
著者: 弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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