01208_労働法務>経営資源としての「ヒト」の調達・活用に関する法務課題>労働法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>特徴とポイント>労働者との民事紛争>当事者間の示談交渉

例えば、ある労働者に対して行った解雇の有効性が争われた場合、当該労働者あるいは代理人弁護士から解雇に異議を唱える内容証明による通知書等が発出されたことを契機に、民事紛争に発展する場合があります。

この種の事件の対応経験がある企業にとっては常識ですが、弁護士の内容証明通知に法的に特別の効力があるわけではなく、私信と同様に扱って差し支えありません。

一方的に賃金や慰謝料支払を求め、期限内に支払わなければ法的措置に出ることを仄めかす内容証明であっても、プラフである可能性が高く、あわてて解雇を撤回したり、支払等をするべきではありません。

【図表】(C)畑中鐵丸、(一社)日本みらい基金 /出典:企業法務バイブル[第2版]
著者: 弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

純粋な民事紛争だけであれば当事者の見解の相違は最終的に裁判で解決されるので、相手の一方的な要望やペースに惑わされず企業としての主張を適正に維持し、不要な示談に応じる必要は一切ありません。

しかし、問題となっている事項が、残業代不払等の取締法規違反が含まれる内容の場合、不用意な対応をすると、労働基準監督署の調査を招くおそれがあるので、紛争の法的性質に応じた適正な対応が必要になります。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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