02042_裁判に負けたくないが、資金に余裕がない(教えて!鐵丸先生Vol. 54)

<事例/質問> 

裁判にはお金がかかる、と言われますが、逆に、お金がない企業や、本業のためのお金を裁判に回すことが出来ない企業は、どうすればいいのでしょうか。

あるトラブルがあって、どうしても負けたくないのですが、他方で、それなりの弁護士の先生に長い期間活動してもらうと、多額の費用がかかることは理解出来ます。

弁護士費用をケチったところでうまくいかないような気がしますし、それで負けても悔いが残ります。

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

法テラスを利用して弁護士を紹介してもらい、費用の支援を受けることもできますが、これでは求められている解答にはなりません。

弁護士として、
「カネをけちりたいが、メンツを回復したい」
という気持ちは理解できますが、戦争に例えるならば、覚悟も資金もない状態で挑むのは無謀です。

メンツを回復するには、泥沼化した長期戦を戦い抜く覚悟と資金を持つ者だけに与えられる特権です。

戦争は、戦力で決まります。

そして、戦力とは、単なる腕力や瞬発力だけでなく、持続力、すなわち戦争を継続する経済力も含めた総合力です。

戦力=腕力+経済力(持続を可能とする資源保有力)

という式が成り立ちます。

兵糧がなければ、たとえ一時的に優位に立ったとしても、長期戦には耐えられず、いずれは白旗を揚げることになります。

さらに
「兵糧があっても、ケチる場合」
も負ける原因となります。

戦争において予算を厳格に管理しようとする発想は危険です。

戦争にはすべてを注ぎ込み、なりふり構わず資源を投入する覚悟が必要です。

たとえば、
「陣羽織を汚さないように戦う」
とか
「ジャングルでゲリラと戦うが高級なブーツを汚さないように」
といった姿勢では、まともな戦いになりません。

また、
「試合後のパーティーでの余力を残すことを考えつつボクシングの試合に臨む」
というような考え方も、戦争においては通用しません。

お金を持っていても、チビチビとケチりながら中途半端に戦う姿勢は、兵力の逐次投入という愚策の典型です。

これは戦争の禁忌中の禁忌です。

最初から譲歩を前提に対話を続け、相手の要求をある程度受け入れる方が、リスクを減らす賢明な対応と言えます。

「では、お金を持っていない人や、ケチりたい人は黙っていろということか?」
と思うかもしれませんが、残念ながらその通りです。

資金がないならば、戦争を避けるべきです。

トラブルの発生を防ぐために、リスクのある相手と関わらない、対話を通じて譲歩するなどの方法を検討することが賢明です。

結論として、戦争やケンカに勝つためには、全力を尽くす覚悟と資金が不可欠です。

資金を惜しむ姿勢は禁物であり、戦争ではすべてのリソースを投入する必要があります。

それでも勝てる保証はありませんが、少なくとも悔いのない戦いができるでしょう。

これが戦争やケンカの現実であり、勝利を目指すための真実です。

詳細は、以下をお聴きください。

https://audee.jp/voice/show/72540

※「教えて!鐵丸先生」のコーナーは、番組の4番です

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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