<事例/質問>
鐵丸先生は証人尋問をされることがあると思いますが、証人尋問の前に、クライアントや証人にどんな助言をしていますか。
もしよければ、教えてください。
<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>
証人尋問の前には、以下の点について助言しています。
1 緊張しないこと
証人尋問の前に結果はほぼ決まっている。
勝ち筋なら、冷静に自分のストーリーを伝えることが大切。
負け筋の場合でも、感情に訴えて同情を誘うことが重要。
2 地味なスーツを着ること
服装は裁判所での印象を左右する。
派手すぎない、堅実なスーツを選ぶように。
3 ハンコを忘れないこと
ハンコを忘れると指印を押すことになり、これは少しおどろおどろしい印象を与えるかもしれない。
4 リラックスすること
証言は記憶テストではない。
リラックスして自分の言葉で話すことが大切。
5 陳述書をよく読むこと
事前に陳述書を確認し、記憶と違う部分や矛盾がある場合は、前日までに知らせるように。
6 裁判官をしっかり見ること
証言中は裁判官を見て、滑舌良く、はっきりと話すことが重要。
7 覚えていないことは正直に言うこと
記憶があいまいな場合は、その理由を含めて
「覚えていない」
とはっきり伝える。
8 反対尋問では間を取ること
質問と答えの間に3秒ほど間を置くことで、異議の機会を与えずに進行できる。
9 厳しい質問への対応
矛盾を指摘された場合は、
「事実でないように聞こえるかもしれませんが、私の言っていることは事実です」
と言い切る。
10 反対尋問は時間稼ぎを狙うこと
わざとゆっくり答えることで、相手の弁護士の時間を消費させる。
相手が焦ったら、さらにゆっくり答える。
11 裁判官の補充尋問に注意すること
裁判官の質問はわかりにくい場合があるので、
「何をおっしゃっているのかわかりません」
とはっきり伝えることが大切。
詳細は、以下をお聴きください。
https://audee.jp/voice/show/67416
※「教えて!鐵丸先生」のコーナーは、番組の4番です
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所