02039_証人尋問の前、クライアントへの助言は?(教えて!鐵丸先生Vol. 51)

<事例/質問> 

鐵丸先生は証人尋問をされることがあると思いますが、証人尋問の前に、クライアントや証人にどんな助言をしていますか。

もしよければ、教えてください。

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

証人尋問の前には、以下の点について助言しています。

1 緊張しないこと

証人尋問の前に結果はほぼ決まっている。

勝ち筋なら、冷静に自分のストーリーを伝えることが大切。

負け筋の場合でも、感情に訴えて同情を誘うことが重要。

2 地味なスーツを着ること

服装は裁判所での印象を左右する。

派手すぎない、堅実なスーツを選ぶように。

3 ハンコを忘れないこと

ハンコを忘れると指印を押すことになり、これは少しおどろおどろしい印象を与えるかもしれない。

4 リラックスすること

証言は記憶テストではない。

リラックスして自分の言葉で話すことが大切。

5 陳述書をよく読むこと

事前に陳述書を確認し、記憶と違う部分や矛盾がある場合は、前日までに知らせるように。

6 裁判官をしっかり見ること

証言中は裁判官を見て、滑舌良く、はっきりと話すことが重要。

7 覚えていないことは正直に言うこと

記憶があいまいな場合は、その理由を含めて
「覚えていない」
とはっきり伝える。

8 反対尋問では間を取ること

質問と答えの間に3秒ほど間を置くことで、異議の機会を与えずに進行できる。

9 厳しい質問への対応

矛盾を指摘された場合は、
「事実でないように聞こえるかもしれませんが、私の言っていることは事実です」
と言い切る。

10 反対尋問は時間稼ぎを狙うこと

わざとゆっくり答えることで、相手の弁護士の時間を消費させる。

相手が焦ったら、さらにゆっくり答える。

11 裁判官の補充尋問に注意すること

裁判官の質問はわかりにくい場合があるので、
「何をおっしゃっているのかわかりません」
とはっきり伝えることが大切。

詳細は、以下をお聴きください。

https://audee.jp/voice/show/67416

※「教えて!鐵丸先生」のコーナーは、番組の4番です

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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