00461_サブリースにおける賃料減額リスク

サブリースの一番の問題は、「一定額の賃料を長年にわたって確定的にもらい続ける保証がない」ということです。 不動産屋から、「定期的に賃料を自動で増額させていただきますから」などという甘言が用いられ、あたかも長期の賃料保証がなされているケースがあります。 しかし、たとえ、このような定めがあったとしても、一定期間後に賃料が減...

00460_サブリースのビジネスモデル

いわゆる「サブリース」方式と呼ばれるものについてですが、法的には要するに単なる「転貸」(日常用語にすれば「又貸し」)なのですが、「所有権者(オーナー)が業者に建物全体を賃貸し(賃貸1)、その業者が、建物の運営・管理を一気に引受けた上で、さらに、各区画を賃借人に又貸しする(賃貸2)」という2段階の賃貸借契約を想定して行わ...

00459_ABL(アセットバックトローン)を実現する際のツールとしての債権譲渡担保

まず、「譲渡担保」とは、担保のために、「目的物」自体を債権者に譲渡するという制度で、動産などではよく知られています。 次に、「債権譲渡担保」とは、債務者がその取引先(第三債務者といいます)に対して持っている売掛債権などを「目的物」として譲渡することで、担保権を設定することをいいます。 このような、企業の事業活動の一部で...

00458_買主が行方不明で取引が前に進められない場合、状況を放置しておいて問題ないか?

約束の日時に商品を提供する義務からは免れられても、商品自体を納品する義務から免れることにはなりません。 そこで、このような売り主が商品を納品する義務からも免れるためには、契約自体を解除しなければなりません。 もっとも、裁判例の傾向としては、「買い主側が受領遅滞した」こと“のみ”を理由とする契約の解除は、原則として(特段...

00457_契約解除の段取りと作法

売買契約において商品の受取日時や場所が指定された場合であっても、単に「指定された場所」に商品を置いてきただけでは、売り主としての義務を果たしたことにはならず、きちんと売買契約の買い主に受け取らせる、という行為が必要です。 もっとも、受け取る、受け取らないは買い主の責任であるにもかかわらず、「売り主が、いつまでも商品を約...

00456_従業員の髪型・髭・服装を規制できるか?

人は、犯罪など公の秩序に反することなどがない限り、基本的に何をしようとも自由です。 このことは、憲法上も「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」(憲法13条)とされており、「服装や髪型を選択・決定する自由」も同条に基づき憲法上の権利...

00455_パック商品を小分販売する行為の法的問題点

商標法2条3項、25条は、商標権(なお、特許庁に登録されてはじめて商標法上の「権利」を享受することができます)を有している者だけが「商品」やその「包装」などに当該商標を付けることができると定め、また、同法37条は、それ以外の者が同じことをした場合、商標権に対する侵害行為になると規定しています。 すなわち、第三者が、勝手...

00454_商標を使う企業の目的とメリット

そもそも、商標とは、商品を購入しようとする人やサービスを受けようとする人に対し、その商品・サービスを「誰」が提供しているのかをはっきりさせるために、業として当該商品やサービスなどに付けるマーク(文字、図形、記号、形状など)をいいます。 そして、商標には、一般的に、「出所表示機能」「品質保証機能」といった作用があるといわ...

00453_不当景品類及び不当表示防止法(景表法)の規制のアウトライン

懸賞は、大きく分けて、 1 商品などを購入した消費者の中から抽選で当選した者にプレゼントを与える「一般懸賞」2 商店街などで、抽選キャンペーンに参加している商店から購入した消費者の中から抽選で当選した者にプレゼントを与える「共同懸賞」3 商品を購入した消費者全員にプレゼントする「総付懸賞」4 商品を購入しなくても、希望...

00452_不当景品類及び不当表示防止法(景表法)の規制対象となる景品・懸賞とは?

テレビのクイズ番組で視聴者にプレゼントをしたり、ある商品を買った人の中から抽選でプレゼントをしたり、また、「初回限定!」などの謳い文句でDVDなどにアイドルの写真を付けたり、今日、商品やサービスの販売促進活動として、様々なプレゼントキャンペーンが行われていますが、法令上、これらを「懸賞」といいます。 また、事業者が消費...