00270_債権貸し倒れによる損金経理

公開企業や公開に興味のない企業(要するに、税金の支払いを極力抑えたいと考えている非公開企業)においては、決算期末が近づき、当期に多くの利益の計上が見込まれると、何とかかんとか税務上認められた方法で損金を大きくして、無駄な税金を払わない方索を思案します。 損金計上による節税手法の中で、債権貸し倒れによる損金経理というもの...

00269_事業承継を行うべき3つの課題クリアポイント

事業承継のポイントの1つめは、誰に承継させるかという問題です。 かつては、事業承継といえば、身内に承継させるのが相場でしたが、最近では、番頭さん格の役員への承継(MBO)や、事業をそのまま第三者に譲り渡す(M&A)ことも検討されるようになってきました。 ポイントの2つめは、会社法の活用です。 会社法は、非常に使い勝手の...

00268_事業承継を行う必要性と、乗り越えるべき様々な課題

最近、事業承継がクローズアップされてきたのは、戦後創業された数多くの中小企業の後継問題が原因といわれています。 戦後、団塊の世代が多くの中小企業を創業しましたが、間もなくこの世代の経営者が大量かつ同時にリタイヤ期を迎えます。 大抵の中小企業の経営者は、後継のことを考えずに最後まで現場に踏みとどまって、がむしゃらに猛進さ...

00266_国際ビジネス展開秩序を混乱させる「並行輸入」を巡る、「メーカー・正規ディーラー」VS「公取委・業者・消費者」の仁義なき抗争の構図

海外商品を輸入・販売する場合、一般的には、メーカーの現地法人や、メーカーと正規の販売契約を結んだ代理店によって、輸入・販売されます。 しかし、商品の内外価格差が大きい場合、本ケースのように他の業者や個人輸入代行等が海外から商品を直接輸入し販売するという方法が取られることがあります。 これは、複数の輸入ルートが並行するこ...

00263_法人格否認の法理

実質的に個人商店のような会社で、法人格と個人とを使い分けて責任逃れするようなケースがあります。 「オーナーと法人は別人だから、オレには関係ない」「A法人とB法人は別人だから、こっちの法人はそんな義務知らねえ」などの詭弁を弄する輩が出てきて、不都合・不公平な事態が生じます。 こういうことから、あまりにひどい場合は、「法人...

00262_「LLC(ないしLLP)」なる法人に多額のカネを預けるリスク

企業に持ち込まれる余剰資金運用案件について、出資の方向で話が進んでいくと、時折、契約相手として、BVI(ブリティッシュ・バージン・アイランド)やらケイマン諸島に籍を置く、LLCやらLLPといった名称の、なんだかよくわからない法人が登場します。 状況としては、案件を持ち込む金融マン(たいていは、いい大学を出て、バカ高いス...

00261_「法人格」による個人責任遮断効果

一般社会では、人というと、ホモ・サピエンスとして分類される有機的生命体を指しますが、「法人」というのは、グループ(社団法人)や財産プール(財団法人)に過ぎず、現実には影も形もないものです。 すなわち、法律の世界では、生物としての実体も影も形もないものであっても、「財産や負債を格納できる入れ物」が存在し、そこに権利を移転...

00260_企業内に「内部通報制度」を設けるべき本質的メリット(意義と価値)

公益通報者保護法は「従業員が企業内の不正を発見すれば、どんな場合や状況にかかわらず、ベラベラしゃべってよく、解雇もされない」ということを定めているわけではありません。 とくに、従業員のタレ込み先がマスコミの場合、通報を正当化するためのハードルは相当高くなります。 そして、内部通報制度を設置することにより、従業員による企...

00259_公益通報者保護法が企業経営に与えるリスク

談合、各種食品偽装、品質偽装、リコール隠し等々、最近、企業内部の不正が多く報道されるようになりましたが、これらの不祥事報道のきっかけのほとんどが企業の従業員等の内部告発によるものだと言われています。 そして、このような内部告発した従業員が、後に解雇されたり、職場で様々な不利益を受けることもよく知られた話です。 企業のこ...

00258_「労働組合ときちんと向き合って話し合わないと、違法(不当労働行為)」とされる、団体交渉のテーマ(団体交渉事項)について

団体交渉といえば、春闘で、ベースアップがどうこう、景気が悪いから賃上げもこの辺で妥協、といった、マクロ経済の議論や物価の高低、景況判断を踏まえた、もっと、労働者全体が関わる、大きく広汎なテーマが話し合われるようなイメージがあります。 ところが、 「従業員を解雇したら、当該従業員が独立系労組に駆け込み、組合加入通知と団体...