02053_機密漏洩_その2

競業と機密漏洩は、法的議論において異なるフェーズとして扱われるべき問題です。 たとえば、■■社が始めたビジネスが、▲▲社の競合として軌道に乗っている場合を考えてみましょう。 ▲▲社としては、■■社のビジネスが機密漏洩によるものとしか思えないほど極似していると主張しても、それが必ずしも機密漏洩を伴うとは限りません。 裁判...

02052_機密漏洩_その1

機密漏洩については、裁判所や紛争実務の専門家の間では「単なる愚痴」として捉える傾向があります。 長年の研究や製造を通じて培われた技術や、巨大企業の根幹を支える高度な知識が関わるケースでは、裁判所もきちんと評価します。 しかし、ほとんどの中堅・中小企業間の紛争で機密漏洩が問題となっても、裁判所は「犬も食わない、猫もまたぐ...

02051_法的対処プロジェクトに対する姿勢

当事務所が弁護費用を提示する際、その金額がクライアントの予算を超えている場合には、以下のように説明いたします。 1 法的紛争の本質 ほとんどの法的紛争には「正解も定石もない」という点が特徴です。 特定のルーティンケース(明確な借用書を前提とした債権回収や、手続きが確立された倒産処理)を除き、各ケースは独自の展開を持ち、...

02049_有経営者の有事対応:混乱から抜け出すための指針

経営者が直面する有事の状況において、「いきなり、問題が一気に押し寄せてきた」と相談に来ることは少なくありません。 このような状況では、混乱した頭脳で思考停止に陥り、時間を無駄にしてしまうことが多いです。 特に、事業承継した社長(創業者の長男)が直面する問題は複雑で、多岐にわたります。 例えば、 ・創業者の高齢による経営...

02048_通販サイト立ち上げ話がキャンセル料問題に発展(教えて!鐵丸先生Vol. 60)

<事例/質問> 友人から紹介された方がネットに詳しいということで、通販サイトを立ち上げてみる、という話になりました。 ですが、あまりその方はそれほどネットや通販に詳しいわけではなく、どこかに外注して通販サイトを作るということになってきて、見積もりも桁が違うものが出てきました。 そこで、話を取りやめにしたいと...

02047_ビジネス弁護士が教える起業を考える際の重要ポイント(教えて!鐵丸先生Vol. 59)

<事例/質問> 起業を考えています。 ざっくりした相談ですが、ビジネスに詳しい弁護士の先生のお立場から、注意すべき点があれば、ご教示ください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> まず、起業に際して重要なのは「お金を愛せよ」ということです。 世間では「お金は汚いもの」という価値観が広がっていますが、こ...

02045_登録した商標を無断で使って他人が書籍を出版している!(教えて!鐵丸先生Vol. 57)

<事例/質問>  登録した商標と同一のネーミングで、赤の他人が勝手に書籍を出版しています。 登録の際に指定した商品の区分にも書籍制作は入っています。 勝手にネーミングを使った書籍の紹介と称して、パクった人間がテレビに出演したりもしています。 どういう対策を取れますか。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南...

02044_裁判で裁判官同士の意見が割れて大喧嘩・トラブルになることはないの?(教えて!鐵丸先生Vol. 56)

<事例/質問>  裁判で、裁判官同士の意見が割れて、大喧嘩したり、モメてトラブルになったりしないんですか? 微妙な裁判とか、普通に意見が割れて、揉めそうな気がするのですが。 あるいは上司みたいな方とか東京高裁とか最高裁とか地裁所長さんから「君、あんな判決だめだよ。出世出来ないよ」と嫌味言われるとかないんでし...

02043_裁判所が下す判決で変な判決やおかしな判断はあるか?なぜ出るのか?(教えて!鐵丸先生Vol. 55)

<事例/質問>  プロの弁護士として、裁判所が下す判決で、変な判決とかおかしな判断とかってありますでしょうか? それってどうしてそんな判決が出るのでしょうか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 裁判所の判決には、一般の感覚からすると変わったものやおかしな判断に見えるものが確かにあります。 これは、裁...

02042_裁判に負けたくないが、資金に余裕がない(教えて!鐵丸先生Vol. 54)

<事例/質問>  裁判にはお金がかかる、と言われますが、逆に、お金がない企業や、本業のためのお金を裁判に回すことが出来ない企業は、どうすればいいのでしょうか。 あるトラブルがあって、どうしても負けたくないのですが、他方で、それなりの弁護士の先生に長い期間活動してもらうと、多額の費用がかかることは理解出来ます...