02082_ビジネスと法律問題、アプローチの違いを紐解く
ビジネスの現場では、「正解」が存在することが多く、その正解を見つけるためのルールや手順が整備されています。 たとえば、新商品の販売戦略を考えるとき、過去のデータや市場分析をもとに「何をすべきか」が具体的に見えてきます。 このように、正解に向けて効率的に資源を投入しながら進むのがビジネスプロセスの基本です。 一方で、法律...
ビジネスの現場では、「正解」が存在することが多く、その正解を見つけるためのルールや手順が整備されています。 たとえば、新商品の販売戦略を考えるとき、過去のデータや市場分析をもとに「何をすべきか」が具体的に見えてきます。 このように、正解に向けて効率的に資源を投入しながら進むのがビジネスプロセスの基本です。 一方で、法律...
<事例/質問> ある企業と業務提携をすすめてきましたが、資金面等で話の食い違いが生じ、紆余曲折の末、契約を解除することにしました。 仲介をしたコンサルタントが出向き、契約解除を目指し、交渉を行いました。 ところが、コンサルタントは、先方から以下のような質問を受けてきたうえに、「先方は怒っている。先方の質問に...
事例/質問 会社では、「事業全体のスマート化」を推進する方針が示されており、社長からは「業務のスリム化と余剰人員の活用を通じて業務の見直しを進めるように」との指示を受けています。 しかし法務部では人手不足が深刻で、法務担当者が夜23時まで残業してもなお残務が増え続け、業務に支障が出始めています。 そのため、法務以外の部...
民事紛争を前にしたとき、弁護士からの見解が「否定的」に感じられることがあります。 しかしそれは、「協力しない」という意味ではありません。 「困難な状況でもクライアントが覚悟を持って臨むなら、弁護士も全力で支援する」という姿勢の表れです。 特に複雑でハードルが高い案件であっても、クライアントが意欲を示し、必要な費用や時間...
民事交渉において主導権を握ることは、成功に直結する重要な要素です。 しかし、それは「先に意図を示唆するメッセージを出す」ことではありません。 むしろ、交渉の場面では、先に意図を示唆した側が負け、あるいは限りない譲歩を迫られる可能性が高まります。 言い換えれば、「しびれを切らした方が負け」という状況です。 交渉の主導権を...
法律相談(02076)を一度受けた企業が抱く期待として、「初回の相談だけで全ての疑問が氷解し、問題が解決する」と思われがちですが、実際にはそれで全てが完結するわけではありません。 法的リスクに備える企業にとって、法律相談は今後の方向性を考えるための重要な一歩であり、その後の対応方法もさまざまです。 例えば、企業が初回相...
初回の無料法律相談では、相談者に 「法常識と一般常識のギャップ」 を、よく理解してもらうことに主眼が置かれます。 これは医療で言えば、 「自分の病状や病気の概要を、極めて大雑把に認識した」 というレベルに過ぎません。 すなわち、医療という比喩を用いると、 ・詳細な病気のメカニズムや ・治療ないし改善すべき課題の特定や ...
訴訟が始まり、相手方から訴状が届くと、弁護士はまず、クライアントに対して相手方の主張に対する反論を求めます。 しかし、この際にクライアントが感じやすいのは、「弁護士は高い料金を取るのに、自分で何もせず、すべてをこちらに押し付けている」という不満です。 これは、弁護士とクライアントのコミュニケーションのズレが原因であり、...
プロジェクトにおいて、目的軸の設計、課題の抽出、そしてシナリオ(仮説)や実施上の問題について、まだ明確な責任者が決まっていない時点で、「弁護士が出る必要はない」という判断をくだすのは、早計に失するといえましょう。 この「弁護士が出る必要はない」という判断が、適切であるかについて一考する必要があります。 具体的には、“「...
「請求放棄」という訴訟手続きの終わり方は、表面上は自ら裁判を取り下げる形を取っていますが、実質的には「敗訴」に等しいといえます。 これは、裁判に負けたという事実を暗に認める行為であり、「勝ち目がない」「もう戦い続ける意味がない」との判断から行われる場合がほとんどです。 ですから、請求放棄は単なる裁判からの「手引き」では...