01703_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)14_モノの調達・活用(生産活動)に関する法とリスク
1 モノ作りに関するトラブルの増加傾向 20世紀にはあまり取り沙汰されなかったものの、21世紀になって急激に増えた企業法務関係の事件があります。 それは、モノ作り大国日本の信用を根幹から揺るがす、製造関係の事件やトラブルです。 自動車や温風機の欠陥隠蔽問題、各種機器や建設資材の性能偽装問題、食品に関わる原産地表示や賞味...
1 モノ作りに関するトラブルの増加傾向 20世紀にはあまり取り沙汰されなかったものの、21世紀になって急激に増えた企業法務関係の事件があります。 それは、モノ作り大国日本の信用を根幹から揺るがす、製造関係の事件やトラブルです。 自動車や温風機の欠陥隠蔽問題、各種機器や建設資材の性能偽装問題、食品に関わる原産地表示や賞味...
1 「ヒト」という経営資源は「モノ」とは取扱い方が異なる 職場で使用しているパソコンが壊れてしまい、起動すらできない状態となり、修理センターに持ち込み、「修理不可能」といわれた場合、皆さんはどうなさいますか? 壊れて使い物にならないパソコンを後生大事に保管しておくでしょうか? こういう場合、たいていの企業はパソコンをさ...
1 株式会社の利害関係者 組織体である企業には、様々な思惑を持った利害関係者が集まります。 株主は株主としての思惑をもって企業に参加しますし、経営者は経営者なりの考えがあります。 一括りに「株主」といっても色々な種類の株主がいます。 株を長期間保有する株主もいれば、「午前中に株式を購入したら午後3時までにはすべて売っ払...
1 法人制度とは 企業のほとんどは、株式会社、という形態で営まれます。 この株式会社は、営利社団法人であり、広いくくりでいうと「法人」の一種です。 そして、日本の法人の中でもっとも数多いものであり、「法人」の代表選手といえるほどメジャーな「営利社団法人」です。 「法人」とは「法律上のフィクションによって、人として扱うバ...
1 債権管理回収 商品やサービスをカネに変える営みを「営業」という、といいました。 しかし、営業の種別によって、「商品やサービスが瞬時にカネに変わるプロセス」もあれば、「商品やサービスが一旦債権に変わり、債権(支払い約束)がさらにカネに変わる、という2段階のプロセス」を踏む場合もあります。 例えば、コンビニエンスストア...
1 そもそも企業とはどのような存在か 企業活動を取り巻く法とリスクを体系化して捉えるためには、まず、「企業とは何か」「企業とはどんなことをしているか」 ということを知らなければなりません。 企業というのは、営利活動をする組織を指しますが、要するに、「組織として、チームとして、利益を追求する存在」といういい方もできます。...
2 民法の「善意」の意味 大学等で民法を学ぶと、かなり最初の方に勉強する、94条「虚偽表示」という条文があります。 かつては、通謀虚偽表示といわれた条文でしたが、通謀性が欠如する虚偽表示をも取り込む趣旨から、最近では、 「通謀」が取れて、単に「虚偽表示」と呼ばれるようになった条文です(私個人としては、「相手方と通じてし...
1 会社法の「社員」の意味 法律、といってももちろん日本の法律ですが、これは日本語として、普通に理解していいのでしょうか? ここで、例をとって考えてみます。 滋賀県から東京の大学に進学し、東京で就活をしていたA子さんですが、希望の就職先が全滅で、夢破れて地元の滋賀に帰ってきました。 民間会社で適当なところが...
2 「法」の世界~客観的ルールが整備され、自由が保障された世界~(承前) 適正手続の保障を定めた憲法31条「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」についてみてみましょう。 この条文は、カタギの方にはほとんど縁がなく、「チエのある厄介者」が頻繁に使うもので...
1 法は非常識である 言われてみれば当たり前のことですが、「法律」は、「道徳」や「常識」や「倫理」とは別物です。 ちょっとした違いどころか、まったく違う、まったくの別物です。 これは、「法律」の意味内容と、「道徳」や「常識」や「倫理」 がズレることを意味します。 さらにいえば、法律が「健全な道徳」に反する帰結をもたらし...