00661_企業が「法律オンチ」となる理由と背景

「『法的リスクを現実化させないこと』を目的とする『予防法務』こそが、臨床法務や事故対応法務よりはるかに重要である」という認識が、昨今、企業関係者の間で広まってきています。 しかし、上場企業ですら、「企業不祥事」によって経営が傾く実例が多々存在することからもわかるように、「予防法務」を現実に効果的に実施する能力や環境にあ...

00643_“げに恐ろしきは法律かな”その4:「法律」の公権的解釈・運用は複数存在する

法律は、ときに非常識な内容を含み、日本語で書かれているものの「まともな日本語の文章」と言えないほどに読解不能でユーザーインターフェースが欠如している特殊な文書(もんじょ)ですが、それは仕方ないとしても、せめて、読み方や解釈や運用くらいは公権的に統一しておいて欲しいものです。 私的な解釈はともかく、公権的解釈がいくつもあ...

00637_“げに恐ろしきは法律かな”その2-1:「法律」は日本語ではない(1)

法律、といってももちろん日本の法律ですが、これは日本語として、普通に理解していいのでしょうか? ここで、例をとって考えてみます。 滋賀県から東京の大学に進学し、東京で就活をしていたA子さんですが、希望の就職先が全滅で、夢破れて地元の滋賀に帰ってきました。 民間会社で適当なところがなかったので、1年かけて地方公務員試験を...

00635_霞が関文学・霞が関言葉

法律の無知や無理解は、法的リスクの正しい認識・解釈を阻害します。 そもそも、「法律は、常識とは無関係に、特に、経済人・企業人のバイアスの塊である『経済常識』『経営常識』『業界常識』と、むしろ対立する形で作られ、遵守を強制される」という前提が存在します。 商売の常識、健全なビジネス常識に基づく合理的行動の前に立ちはだかり...

00620_企業法務ケーススタディ(No.0211):ノーアクションレターを使ってうまいこと攻めろ!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース18:ノーアクションレターを使ってうまいこと攻めろ!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社クイック・リアクト 代表取締役 手川 徹郎(てがわ てつろう、52歳) 相談...

00591_企業法務ケーススタディ(No.0199):トップの公私混同取引が発覚した!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース6:トップの公私混同取引が発覚した!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社コンドー商事 代表取締役 甲子 昆堂(こうし こんどう、84歳) 相談概要:家電量販店をチェ...

00590_企業法務ケーススタディ(No.0198):取締役会でのクーデターに注意せよ!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース5:取締役会でのクーデターに注意せよ!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社升岡コーポレーション 代表取締役社長 升岡 十三(ますおか じゅうぞう、47歳) 相談概要...

00545_「会社を法令に基づき取り締まるべき専門家」たる取締役のほとんどが、会社法を全く理解できていない実情と対処・克服方法

大抵のビジネスマンや経営者の方はおそろしく会社法に無知です。 弁護士になるには司法試験にパスする必要がありますし、公認会計士になるにも公認会計士試験にパスする必要があります。 ところが、会社の取締役や株主になるには、何の試験も必要ありません。 昔、「おばけにゃ、学校も、試験も、何にもない」という唄がありましたが、「取締...

00376_ノーアクションレター制度

ビジネススキームが法令に違反するのかどうかが判断できないような状況であるにもかかわらず、これを確認する手段が一切存在しないとすれば、企業は法令違反を必要以上に恐れてしまい(萎縮効果)、積極的な経済活動が阻害されかねません。 こうした事態を回避するために、規制緩和政策の一環として、ノーアクションレター(法令適用事前確認手...

00375_新規事業立ち上げ時のリスク・アセスメントの手法

企業が新規事業を検討する際、「いかに儲けるか」という積極的な検討課題とともに、「儲ける仕組が法律によって禁止されていないか」という保守的な検討課題が必ずつきまといます。 「これって、なんか儲かりそう!」という魅力的な事業であればあるほど、企業が行き過ぎた営利活動に突っ走らないように、必ず周到に規制の壁が用意されているも...