02076_初回法律相談の主眼

初回の無料法律相談では、相談者に 「法常識と一般常識のギャップ」 を、よく理解してもらうことに主眼が置かれます。 これは医療で言えば、 「自分の病状や病気の概要を、極めて大雑把に認識した」 というレベルに過ぎません。 すなわち、医療という比喩を用いると、 ・詳細な病気のメカニズムや ・治療ないし改善すべき課題の特定や ...

02062_企業法務ケーススタディ:テレビ局から取材依頼を受けたときの対応計画

<事例/アンケート> テレビ局から、「ある社会問題について、実態を調査する番組を企画している。公平性を見極め、当事者や関係する個人・企業から取材したい」ということで、わが社に取材依頼がきました。 当時の担当者はすでに退職しておりますが、記録らしきものはあります。 取材を受けたとしても断ったとしても、変な憶測を招きかねな...

02030_事業立ち上げに成功したらIPO(株式公開)をすすめられた(教えて!鐵丸先生Vol. 37)

<事例/質問> 「御社の事業は素晴らしい。極めて有望だ。上場も夢ではない。あなたはIPO(株式公開)に興味はないか? 私はこれまで何社もの上場を支援してきた。私に出資させて、私の仲間も役員に入れ、一緒に上場の夢を実現しないか」という話が浮上して、出資をしてもらう話が進んでいます。 正直申し上げて、上場とかI...

02006_会社の借金について、名前だけの取締役は責任があるのか(教えて!鐵丸先生Vol. 14)

<事例/質問>  会社経営していた主人が経営に失敗して、会社で多額の借金を作りました。 主人は借り入れの際に連帯保証をしております。 私は、一部出資して、名前だけの取締役にもなっていました。債権者から私にも責任がある、と言ってかなりきつく言われています。 どうしたらいいですか? <鐵丸先生の回答/コメント/...

01785_同じ法的対処課題であっても、民事紛争処理(司法権力空間におけるゲーム)と取締法規対処(行政権力空間におけるゲーム)は、まったく異なるゲーム(続)

特に、「言葉の壁:(日本語であることはわかるが、難しい漢字や読解難易度の高い文体で書かれているため、全体として、どこか遠くの国の知らない部族が古い時代に書いた象形文字の羅列のように)そもそも、何を言っているのか、何が書いてあるか、怒られているのか、褒められているのか、得なのか、損なのか、自分と無関係あるいは中立的なもの...

01783_同じ法的対処課題であっても、民事紛争処理(司法権力空間におけるゲーム)と取締法規対処(行政権力空間におけるゲーム)は、まったく異なるゲーム

民事紛争処理事案(私人対私人のヨコの権利義務関係の法律問題の発見と課題処理)と、取締法規対処事案(当局対私人のタテの権利義務関係の法律問題の発見と課題処理)は、同じ法律を用いた知的ゲームですが、前者は司法権力空間におけるゲームであり、後者が行政権力空間におけるゲームである点で、「ゲーム空間の構造、秩序、論理、ルール、ア...

01746_宣伝広告上、競合他社の信用を害する表現を行った場合、どんな法的リスクを発生させるでしょうか?

法的リスクとしては、民事上の責任と、刑事上の責任があります。 1 刑事上の責任 刑事上の責任としては、名誉毀損罪や信用毀損罪が検討されますが、よほどひどい表現でもなければ、実際犯罪が成立するまでもないと判断されたり(可罰的違法性がない)する可能性も高いですし、また、そもそも広告出稿上の障害により、不特定多数に広告表現が...

01718_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)29_取締役の法的知見水準

毎年、毎月、あるいは毎日、企業の不祥事が報道されます。 企業の不祥事の発生はとどまるところを知らないといった感があり、毎日、新聞やテレビのニュースで、どこかの会社のどこかの取締役が謝ったり、反省したり、あるいは逮捕されたりしています。 株式会社の「取締役」は、その名のとおり、法令と定款にしたがって、会社の運営を「取り締...

01678_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(21)_リスク管理スキル

発見・特定されたリスクや危機をどうするか? リスクや危機が発見・特定され、これらが意思決定者である経営陣に共有され理解されるまでは非常に負荷がかかりますが、そこから先のプロセスは実はさほど大変ではありません。 発見し、特定しさえすれば、一定の時間的冗長性を前提として一定の資源を投入することにより、リスクや危機はなくせま...

01676_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(19)_「君はデキる」と役員から褒められる、「法務課題・対策」のスマートプレゼン術

1 経営陣向け法務啓発・法務プレゼンの難しさ 代表取締役や常務会等の意思決定機関、取締役会のようなオーソライズ機関、いずれに対する啓発ないし政策提言であれ、「物を申す」べき対象者は法務スタッフにとっては指揮命令系統上の上位者であり、彼らは日々のビジネスジャシジメントに追われ、多忙なことは明らかです。警告を行ったり、意見...