02214_「前提の錯誤」取引モデル破綻が招く最も高くつく授業料— ITシステム導入でトライアル条項を軽視した事業は、大損確定だ!

システム開発やIT導入を外部ベンダーに委託する際、契約書のレビューに注力する企業は多いでしょう。 しかし、契約書の文言を整えるだけでは、プロジェクトの失敗は防げません。 とくに、取引モデルが曖昧なまま契約書を交わしてしまうケースでは、導入後のトラブルや損失が深刻化するリスクがあります。 本稿では、よくある失敗事例をもと...

02212_デジタル預手(ステーブルコイン)の時代(5・完)_「デジタル預手(ステーブルコイン)」時代到来に向けて、企業と個人が意識しておくべきこと

これまで4回にわたり、「円建てステーブルコイン実用段階―ドル建て1強に風穴 3メガ・JPYCの2陣営に―越境送金へ弾み」という2025年11月8日付日経新聞の記事を契機に、「従来の仮想通貨=(信用性が不安な)一般企業が振り出す約束手形」「ステーブルコイン=デジタル預手」という視点から、新しい決済インフラがもたらす未来と...

02207_契約書のチェックの段取りと実務【シリーズコンテンツ#1~#15】

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ: 企業法務...

02152_アレンジャー契約_調整役の抽象的な価値をどう可視化するか_「書面に落とす」戦略

買収の現場では、時として「何をしてくれるのか、よくわからない」人物に、相当な金額の成功報酬を支払う話が浮上します。 たとえば、ある上場企業の買収案件でのことです。 対象会社の株主や主要取引先との「調整」を名目に、第三者に多額の報酬を支払う契約が検討されました。 契約書には、「株主との各種調整」「取引先との折衝」「情報収...

02131_ビジネスの現場で「ミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化」を徹底させるには理由がある

ビジネスの現場では、スピードが求められるあまり、つい口頭のやり取りだけで物事を進めてしまうことがあります。 特に、投資案件や法務デューデリジェンスのように、複数の専門家や海外関係者が関わるプロジェクトでは、最初に決めたルールや役割が、途中で曖昧になってしまうことが少なくありません。 実際、あるコンサルタント会社の投資案...

02103_取引の目的、明確ですか? 弁護士相談の前に考えるべき「契約より大切なこと」

ビジネスを進める際に、細かい点にこだわりすぎたり、準備を先走ったりして、肝心な部分が固まっていないまま弁護士に相談する人は少なくありません。 しかし、そもそも「何を、どのような形で取引するのか」が決まっていなければ、弁護士と議論しても意味がないのです。 取引の基本的な骨子が不明確な状態では、いくら法的なアドバイスを受け...

01842_予防法務_経営戦略

予防法務について弁護士に相談するには、以下の経営戦略を調査・分析することが前提となります。 1 環境分析として、マーケットの実像や顧客の姿2 企業がつくるモノあるいはサービスは、プロダクト・アウトなのか、マーケット・インなのか3 顧客の具体像を、欲求、現実、価値という3つのファクターで明らかにする4 ゴールデザイン こ...

01678_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(21)_リスク管理スキル

発見・特定されたリスクや危機をどうするか? リスクや危機が発見・特定され、これらが意思決定者である経営陣に共有され理解されるまでは非常に負荷がかかりますが、そこから先のプロセスは実はさほど大変ではありません。 発見し、特定しさえすれば、一定の時間的冗長性を前提として一定の資源を投入することにより、リスクや危機はなくせま...

01111_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(1)契約自由の原則

日本をはじめとした先進諸国では、いずれの国でも契約自由の原則が採用されています。 契約自由の原則とは、各契約主体は、法律の干渉を受けることなく、全てその意思に基づいて自由に契約を締結し、当該契約で規律された法律関係を契約主体間において形成することができるとする原則をいいます。 そして、契約自由の原則は次の内容を含みます...

00967_企業法務ケーススタディ(No.0287):プロジェクト・マネジメント義務

本ケーススタディーは、事例及び解説の概要・骨子に限定して要約・再構成したものです。詳細をご覧になりたい方は、「会社法務A2Z」誌 2014年2月号(1月25日発売号)に掲載されました連載ケース・スタディー「鐵丸先生の 生兵法務(なまびょうほうむ)は大怪我のもと!」五十九の巻(第59回)「プロジェクト・マネジメント義務」...