01949_「販売を伴う預託等取引は原則禁止」ということについて
「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律」は、令和4年6月1日から施行されました。 預託等取引に関する法律は、販売を伴う預託等取引(以下「販売預託」といいます。)を原則として禁止しています。 ビジネスモデルを構築しようと検討する場合、1 預託法という規制規範を把握了解...
「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律」は、令和4年6月1日から施行されました。 預託等取引に関する法律は、販売を伴う預託等取引(以下「販売預託」といいます。)を原則として禁止しています。 ビジネスモデルを構築しようと検討する場合、1 預託法という規制規範を把握了解...
相次ぐ企業不祥事のなかで「コンプライアンス」(法令遵守)が経営のキーワードになっている。 しかし私が違和感を覚えるのは、「コンプライアンス経営」が「倫理綱領の策定」と同義となっている点であり、「性善説に立ってみんないい子になりましょう、と道徳教育・修身教育をするような、倫理の問題」だと思っている企業が実に多いことだ。 ...
企業法務として展開されるべきコンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)は、大和銀行ニューヨーク支店事件判決を嚆矢とする多くの裁判例の考え方に基づく内部統制システム構築義務の理論に準拠し、法令違反のみを対象とするリスク管理体制を確立・運用すれば足りるものと考えられます。 同時に、企業は、広報やPR・IR上の戦...
「コンプライアンス(内部統制)の対象とすべき規範について、法令に限定するか、倫理をも取り込むか」という点について、学説の状況をみていきます。 日本の学説においては、論点の存在すら意識されていない状況で、論者によっては、コンプライアンス(内部統制)の対象規範について混乱がみられます。 すなわち、上記のような論点について、...
企業倫理をコンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)の内容として取り入れる考え方は、企業活動に高い倫理性を求めることから、社会的に受け入れられやすく企業の発するメッセージとしても高潔な印象を持ちます。 しかしながら、著者としては、コンプライアンス法務のゴールは、あくまで企業の法令違反行為に起因する不祥事とい...
2 裁判実務と整合しない コンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)の具体的内容を詳細に論じた大和銀行ニューヨーク支店事件判決は、性悪説を前提に、「取引担当者が自己又は第三者の利益を図るため、その権限を濫用する誘惑に陥る危険性がある」ことを指摘し、「このような不正行為を未然に防止し、損失の発生及び拡大を最小...
コンプライアンスと倫理を渾然一体のものと捉え、「法を超えた規範としての倫理」の遵守をもコンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)の対象に取り込もうとする考え方(「法令・倫理一体説」といいます)は、以下のような大きな難点をはらんでいます。 1 現代型法務活動である戦略法務が説明できない 「法令・倫理一体説」に...
2000年代前半、企業における偽装や隠蔽等の様々な法令違反行為が発生・露見し、企業不祥事は社会問題となり、その処方箋として「コンプライアンス」という言葉が流行し、経営課題として突如脚光を浴びました。 当時、企業不祥事をなくすための理念や方策が種々の専門家から提唱されましたが、機能性や有効性の有無や基礎におくロジックも様...
A説:コンプライアンス=法令遵守+倫理的要請の遵守 B説:コンプライアンス=法令遵守のみ。倫理的要請の遵守は、別途の問題として議論すべき、リーガルマターとしてのコンプライアンスの議論と混同すべきではない。 A説の問題点:A説は往々にして、法務活動のサボタージュのための弁解として使われる。すなわち、コンプラという実体なき...
本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース12:ヤバイ情報は聞かなかったことにして乗り切れ!?をご覧ください。 相談者プロフィール:河内(かわち)食品株式会社 取締役 仁柿 隆(にがき たかし、44歳) 相談概要:会...