02250_ケーススタディ:契約書は「憲法」であり「マニュアル」ではない_プレスの時間を“あえて書かない”ことが、上場企業の法務における「大人の嗜み」である理由
「契約書には、合意したすべての事項を詳細に記載しなければならない」。 真面目な法務担当者ほど、この強迫観念に囚われがちです。 しかし、百戦錬磨のビジネス弁護士に言わせれば、契約書に書き込むべきは 「権利義務の基本構造(憲法)」 であり、すぐに消えてなくなる 「事務手続き(マニュアル)」 ではあり...
「契約書には、合意したすべての事項を詳細に記載しなければならない」。 真面目な法務担当者ほど、この強迫観念に囚われがちです。 しかし、百戦錬磨のビジネス弁護士に言わせれば、契約書に書き込むべきは 「権利義務の基本構造(憲法)」 であり、すぐに消えてなくなる 「事務手続き(マニュアル)」 ではあり...
「今回の代金は『借りたこと』にしておきます。その代わり、次は値引きでお返ししますから!」 営業担当者が、目先の受注欲しさに独断で口走った「禁断の約束」。 経営者はこれを「担当者の勝手な暴走」と切り捨てようとしますが、少し待ってください。 なぜ彼はそんな無理な約束をしたのか? なぜ後任の担当者は数...
「役員報酬を、個人の懐に入れるか、自分の資産管理会社に入れるか。単なるポケットの違いだろう?」 経営者やオーナーは、しばしば税務メリットや資金繰りの観点から、こうした「おカネのルート変更」を安易に提案してきます。 しかし、その「単なる変更」が、過去に金融庁や証券取引所に対して行った「命がけの釈明」を、根底から覆す“自白...
議事録は、契約書とちがって署名も押印もされていないことがほとんどです。 したがって、厳密な意味での「合意書」ではありません。 それにもかかわらず、実務の現場では、この議事録がときに 「契約書以上の意味」 を持つことすらあります。 それはなぜか。 どうして「契約未満」なのに、「証拠以上」の役割を果たすのか。 この一見矛盾...
株式公開企業等に2008年4月1日以後に開始する事業年度から適用される金融商品取引法上の新制度「内部統制報告制度」に基づく内部統制報告書の開示が2009年6月に初めてのピークを迎え、市場関係者等の注目を集めました。 この制度は、経営者が自社の内部統制の整備状況や有効性を評価し、公認会計士等の監査を経て届出・開示するもの...
金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制(財務統制)について、無責任な議論や情報が飛び交い、また「内部統制バブル」ともいうべき現象に便乗して、規制対応上不必要な機器やソフトやコンサルティングが高額で売り込まれるような状況が発生したため、2008年3月、金融庁は「内部統制報告に関する11の誤解」を発表し、過剰な対応を...
日本版SOX法と呼ばれるものの実体ですが、これは、金融商品取引法24条の4の4が、上場企業に対して、事業年度ごとに財務計算にかかる内部統制を評価した報告書(「当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、内閣府令で定めると...
金融商品取引法に関するオーソドックスな書籍としては、『金融商品取引法入門(第3版)』(近藤光男=黒沼悦郎=吉原和志著・商事法務)『解説金融商品取引法(第3版)』(大崎貞和著・弘文堂)『逐条解説・2010年金融商品取引法改正』(寺田達史=高橋洋明=矢原雅文=河野高伸=太田昌男著・商事法務)等が挙げられます。 なお、気をつ...
1 会社法の基本書・体系書 『法律学講座双書 会社法(第15版)』(神田秀樹著・弘文堂)が最もオーソドックスなものとして挙げられます。 ただ、この本についての難を言えば、饒舌を嫌い、無駄を一切省き、ソリッドな構成を追求したせいか、もう少し説明が欲しいと思われる箇所がいくつかあります。 このような場合には、『会社法入門(...
会社法や金融商品取引法においては、多数の利害関係者の利害を規律する関係上、特定の規範については刑事罰の制裁を以て履行を強制しています。 現実に、会社法違反に関する事案の多くが刑事事件に発展しており、この点において、企業組織運営上の法務リスクとして、刑事裁判も視野に入れざるをえません。 したがって、企業組織運営法務の有事...