00410_「直接雇用した労働者」以外の者が怪我した場合でも企業が責任を負う場合
安全配慮義務は、長らく労働者と直接の雇用主の間にのみ発生する義務であると考えられてきました。 ところが、近年、「注文者が、単に請負人から仕事の成果を受領する」だけでなく、「実質的にみて、注文者が、請負人所属の労働者から、直接労働の提供を受けているのと同視できる」形式の契約も登場するようになりました。 このような産業社会...
安全配慮義務は、長らく労働者と直接の雇用主の間にのみ発生する義務であると考えられてきました。 ところが、近年、「注文者が、単に請負人から仕事の成果を受領する」だけでなく、「実質的にみて、注文者が、請負人所属の労働者から、直接労働の提供を受けているのと同視できる」形式の契約も登場するようになりました。 このような産業社会...
雇用契約では、雇用主は、「賃金さえしっかり支払ってさえいれば、それ以外の義務は特段負う必要はない」と考えるのが自然かつ素直な理屈といえます。 しかし、世の中には、労働者の生命や身体に危険を及ぼす可能性のある危険が伴う労働があることから、雇用主はこのような危険から労働者の生命や身体を保護すべきである、との考え方が広まって...
従業員と前述の36協定を締結することなく、従業員を週40時間以上勤務させた場合違法残業になりますし、週40時間を超える勤務時間につき法定の割増賃金(残業代)を支払わない場合、36協定締結の有無に関わらず、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられる場合があります。 この場合、割増賃金の支払いを懈怠している人事部...
会社と従業員との関係は、労働契約という民事の契約関係で成り立っていますので、残業代不払い等も単に民事上の問題と思われがちです。 しかしながら、労働者の生活を保障する観点から労働基準法により最低限の労働条件を定められており、国が会社と従業員との契約関係に介入し、罰則の制裁を以て、企業側一定の労働基準の順守を強制しています...
民法715条1項では、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と規定しています。 これは、使用者は、被用者を使用して自己の活動範囲を拡大し利益を得ているのだから、事業の執行について被用者の行為により被害者に損害が生じた場合には、使用者にも賠償責任を負わ...
「監視目的、手段およびその態様等を総合考慮し、監視される側に生じた不利益を比較衡量の上、社会通念上相当な範囲を逸脱した監視がなされた場合に限り、プライバシー権の侵害となること解することが相当である」との裁判例(フィッシャー事件、東京地方裁判所2001<平成13>年12月3日判決)を前提規範として、許容される例外的場合を...
団体交渉といえば、春闘で、ベースアップがどうこう、景気が悪いから賃上げもこの辺で妥協、といった、マクロ経済の議論や物価の高低、景況判断を踏まえた、もっと、労働者全体が関わる、大きく広汎なテーマが話し合われるようなイメージがあります。 ところが、 「従業員を解雇したら、当該従業員が独立系労組に駆け込み、組合加入通知と団体...
相談者プロフィール: トリプル・ジェイ・ロジスティックス株式会社 法務部 海女野 玲奈(あまの れな、30歳) 相談内容:弊社は、貨物運送業を営んでおりまして、業務用車両を50台ほど所有しております。実は、弊社の従業員の足立が、アームを伏せないままクレーン車で大型のユニットハウス(取引先のモノ)を運搬中、歩道橋にアーム...
相談者プロフィール: 有限会社中東リアル 代表取締役 徳升 義実(とくます よしみ、38歳) 相談内容: 先生、いやーちょっと参っちゃったことがあってね。僕は、小さな町工場で日本に住んでいる中東の方向けのコミュニティー紙とか雑誌とかの印刷・製本とかやってるんです。それでね、僕の知り合いが一時期パキスタンに住ん...
相談者プロフィール: 株式会社Two-Timing 代表取締役 葦永愛(あしなが あい、30歳) 相談内容: 先生、私は、3年前に、私が代表になってモデル仲間とアパレルブランドを立ち上げました。ですが、去年、取締役2人、塩谷と園山ってのが、私の経営方針に納得できないとかいって、会社を辞めました。私は結構サバサ...