02183_「逆粉飾」はあり得るか?_違法な裏技に手を染める前に知るべきこと
「先生、“逆粉飾”って、できませんかね……?」 ある経営者が、真顔でこう言いました。 通常の粉飾は「黒字に見せる」こと。 その逆、つまり 「儲かっているのに、わざと赤字に見せる」。 それが“逆粉飾”です。 たしかに、倒産を成立させるために「黒字に見えるのは不都合だ」と考えれば、逆方向の小細工を思いつく人がいても不思議で...
「先生、“逆粉飾”って、できませんかね……?」 ある経営者が、真顔でこう言いました。 通常の粉飾は「黒字に見せる」こと。 その逆、つまり 「儲かっているのに、わざと赤字に見せる」。 それが“逆粉飾”です。 たしかに、倒産を成立させるために「黒字に見えるのは不都合だ」と考えれば、逆方向の小細工を思いつく人がいても不思議で...
ある朝、出社してみると、玄関に複数の査察官が立っていました。 名刺を差し出しながら、手にした裁判所の令状を見せ、「本日、査察に着手します」と告げてきました。 ・・・これは決してフィクションではなく、査察における「現実の初日」の光景です。 そしてその日、最初の30分の対応が、その後6か月にも及ぶ査察全体の印象と方向性を左...
「査察は、突然やってくる」これは決して比喩ではなく、実務上の事実です。 ある朝、会社に出社してみたら、玄関に複数の査察官がずらりと並び、調査開始を宣告される・・・そんな“非日常”が、現実のものとして起こり得るのが査察です。 税務調査と違って、事前通知や日程調整は一切ありません。 なぜなら、査察は、「証拠を押さえるための...
「税務調査で指摘されたんです。もしかして、このあと“マルサ”が来るんじゃないでしょうか。心配で心配で・・・」企業の経営者や担当者の方と話していると、こうしたご相談をいただくことがあります。 いかにもありそうな流れに思えますが、これはよくある誤解のひとつです。 1 査察は、「税務調査の延長」ではない 「税務調査のあとに、...
税務署の査察が入る―このひとことで、経営者に走る緊張感は、相当なものです。 しかも、調査の結果、告発・起訴されて有罪判決が確定すると、たとえ罰金刑であっても 「前科」 がつくことになります。 それは、経営者にとっては社会的な信用を一気に失いかねない、極めて重い結果を意味します。 では、どれほどの金額を脱税すれば、査察が...
弁護士や税理士などの専門資格を持つ人はたくさんいます。 経営者の中には「専門家に任せさえすれば、大丈夫だろう」と、楽観的に構える方が少なくありません。 しっかりとしたプロセスを踏んで税務調査に対応する経営者は少数派です。 多くの場合、専門家が単一の選択肢を「これでいきましょう」と提案し、それを鵜呑みにして、進めています...
破産者が破産開始決定の前後に以下の行為を行っていた場合には、破産をしたにもかかわらず免責が受けられなくなり、引き続き債務を負担し続けることになるため、注意が必要です。 運営管理コード:CLBP527TO528 著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興...
企業組織再編税制とは、2001年度法人税法改正により導入された税制で、企業組織再編(合併、会社分割、現物出資等)に関して従来課税されていた資産の移転、株式の譲渡等について、一定の要件(適格要件)を満たして「適格組織再編」とされると、これらの移転ないし譲渡を非課税で行うことができるようになるほか、繰越欠損金や資産の含み損...
純粋な企業法務の観点からは、単純な紛争予防面の考察で足りる取引も、税務の観点からは実に様々な課税がなされます。 例えば、単純な不動産取引であっても、図のように、 5種類の税金が課せられます。 このうち契約書作成に関わる頻度が高い企業法務セクションについて最もなじみのあるのは印紙税ですが、主な取引に賦課される印紙税額は次...
2008年2月11日、実態のない循環取引を敢行して不正な会計処理を行い、さらにはこの不正な会計処理を基にした有価証券報告書を作成した等の罪で、東京証券取引所1部上場会社のシステム開発会社の経営陣が逮捕され、その後の2012年12月13日、東京高裁が懲役3年の実刑判決等を言い渡しています(会社自体は2010年9月に解散)...