01599_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(2)_「海外進出プロジェクト」において設定される目的の合理性を検証する

日本企業のアジア進出ですが、多国籍展開経験のある一部の巨大企業を除き、ほとんどの中堅中小企業は、すべからく残念な結果に終わっているようです。 今から数年前、「中国進出ブーム」なるものが日本の全産業界を席捲しました。 その当時の経営者向けのメールマガジン等をみてみますと、「国連『世界人口白書』によると、世界の総人口が70...

01598_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(1)_国際進出というものを安易に考えすぎる気質がある日本人は、海外進出プロジェクトにおいて毎度毎度バカな失敗を繰り返す

古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社買収話など、日本人は、国際進出というものを安易に考えすぎる気質があるようで、毎度毎度バカな失敗を繰り返してしまいます。 国際進出は、情報収集も情報分析も国内...

01597_「中小企業リスクあるある」としての「営業不振企業が無謀な『一発逆転』を狙って大失敗して倒産に至るケース」

2015年現在、「デフレ脱却のため、異次元ともいえるレベルで金融の量的緩和(通貨供給量の増加)で、経済が再び成長する」という社会実験(アベノミクス)が行われています。 しかしながら、この政策によって「高度経済成長時代のような継続する右肩上がりが再来する」という事態に至ることは、およそ想定困難です。 確かに、アベノミクス...

01538_国際進出の難しさ

「ご臨終になりそうな企業が一発逆転を狙うと称して手を出して大やけどを負ってしまう」というストーリーにおいて、登場するお約束のプロジェクトが、国際進出です。 古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社...

01468_非欧米国際法務>非欧米国際法務(フェーズ0)>課題概要と全体構造>課題と対応の基本

1 中国を中心とするアジア圏を対象法域とする国際法務実践上の課題と対応の基本 近年、中国における経済環境、法令環境は目まぐるしく変化しています。 そして、日本企業が、中国企業と提携したり、中国市場に直接乗り込み製品やサービスを提供したり、その他中国企業への投資を行ったり、といった活発な国際取引を開始しています。 このよ...

01467_非欧米国際法務>非欧米国際法務(フェーズ0)>課題概要と全体構造>概説

日本国内では、低迷する経済状況と、少子高齢化を原因とする内需の縮小により企業の成長が鈍化してきています。 他方、近隣のアジア諸国をみると、10億人超の市場を持つといわれる中国には世界中から投資マネーや工業用資材が流入していますし、韓国製家電の世界進出や、シンガポールや香港の証券取引所の発展等、どの国も目覚ましく成長を続...

01053_海外の取引先とモメそうなんですが(教えて!鐵丸先生Vol.008)

取引する前には契約があるはずです。 契約書を読んだうえで取引をはじめているはずです。 それなのに、契約書を読まない人がけっこういます。 どういう状況、どういう環境で、取引をしているのか、わかっていない人が多いのです。 モメる流れとしては、 1 品質が違う・スペックが違う・納期が守られていない・話が違う等、クレーム的なビ...

01052_海外との取引をする際の国際法ってどんなもの?(教えて!鐵丸先生Vol.007)

ビジネスや会計の世界では、ヒト・モノ・カネ・情報は国境をまたぎ、国際的なプラットフォーム(たとえば、IFRS:国際会計基準)が形成されています。 このような状況をふまえると、 「法律という分野においても、国境がなくなり、自由に取引できる環境ができるようになったのではないか」 という錯覚が生じましょうが、「国際法」「国際...

01024_企業法務ケーススタディ(No.0344):タックスヘブン(?)で脱税しまくり天国じゃ!

本ケーススタディーは、事例及び解説の概要・骨子に限定して要約・再構成したものです。詳細をご覧になりたい方は、「会社法務A2Z」誌 2018年11月号(10月25日発売号)に掲載されました連載ケース・スタディー「鐵丸先生の 生兵法務(なまびょうほうむ)は大怪我のもと!」百十六の巻(第116回)「タックスヘブン(?)で脱税...

00890_国際取引紛争が生じた場合における対応の基本

各国家が主権としての司法権をそれぞれ固有のものとして専有していますので、ある国家の司法機関の判決といっても、当該国家の内部では強制力を有するものの、他の国においては一切強制力をもちえない、ということになります。 例えば、日本の裁判所で、国の人間に対する民事上の債権について請求認容判決を得ても、その判決を用いて、別の国に...