00910_企業法務トレンド今昔(前世紀と今世紀)4:現代の産業社会が求める企業法務の姿
21世紀に入ると、企業の法務ニーズが急激に増加しました。 しかし、現代の企業が欲する企業法務は、もはや「裁判実務に限定した紛争法務(臨床法務あるいは治療法務)を中心とした従来型法務」とは異質のものとなります。 すなわち、現代の企業が求める企業法務とは、ビジネスの展開スピードに合致し、合理的・合目的的で、洗練され、ビジネ...
21世紀に入ると、企業の法務ニーズが急激に増加しました。 しかし、現代の企業が欲する企業法務は、もはや「裁判実務に限定した紛争法務(臨床法務あるいは治療法務)を中心とした従来型法務」とは異質のものとなります。 すなわち、現代の企業が求める企業法務とは、ビジネスの展開スピードに合致し、合理的・合目的的で、洗練され、ビジネ...
21世紀に入ると、「外資系企業」「ベンチャー企業」といった新興勢力が産業界を席捲します。 これらの企業は、それまで「阿咋」の呼吸で黙示に形成されてきた不文の慣行をことごとく無視します。 欧米の契約文化を徹底するとともに、「法律や契約に書かれざることについては、すべて企業の自由である」というアグレッシブな法感覚を当然のよ...
企業不祥事の質や傾向における急変状況に合わせて、企業の不祥事予防のための行動も2000年を境に劇的な変化を遂げていきます。 1990年代における、企業の採るべきリスク予防活動といえば、弁護士に話を聞く前に役所や政治家、業界の顔役に相談することが主流でした。 すなわち、当時、「護送船団方式」や「奉加帳方式」などに代表され...
1 前世紀における企業不祥事 前世紀、といっても1990年代の話ですが、その当時、今では企業経営者の間で盛んに話題にされる「企業法務」や「法令遵守」といったテーマは、さほど重要視されていませんでした。 では、この時代に企業不祥事がなかったか、といえばそうではありません。 この当時も、総会屋に対する利益供与や入札談合、さ...