02197_「コンプライアンスは万全」?!_監査役弁護士が“盾”になるという幻想

多くの経営者は、著名な法律事務所から弁護士を監査役として招き入れさえすれば、安心できるという甘い常識を持っています。 「金融機関にも『コンプライアンス体制は万全』と説明できる」「いざというときは、彼らが盾となって最前線で守ってくれるだろう」 弁護士が「会社を守る盾」になってくれると信じているからです。 しかし、実は、そ...

02196_方便は戦術その3(最終回)_「嘘」と読むな、「戦術」と読め_誤読した依頼者に交渉の未来はない

「あの弁護士、嘘をついていないか?」――その疑いこそが危うい 法務の現場で、ある依頼者が言いました。 「最近の弁護士の発言、前と矛盾している気がするんです」「もしかして、あの人、何か隠していませんか?」 もちろん、疑念を持つこと自体は自由です。 しかし、そこには、依頼者として決定的な認識のズレがあります。 弁護士の“言...

02195_方便は戦術その2_「怒りの演技」に騙されるな _弁護士の交渉を見抜く技術

法務の現場では、弁護士が“怒る”場面に遭遇することがあります。 しかも、唐突に、極端に、激しく。 「この条件はふざけている。話にならん」「訴訟を辞さない」 声を荒らげ、机を叩き、身を乗り出して迫ってくる弁護士を前にして、「相当、怒らせてしまった」「これはもう引かざるを得ない」「本気で限界なのだろう」と受け取ってしまうこ...

02181_方便は戦術その1_弁護士の“二面性”を読み誤るな

法務の現場では、あの手この手が飛び交います。 ときには奥の手、場合によっては反則技すれすれの演技や方便。 その代表例のひとつが、「弁護士の二面性」です。 今回は、一見すると「ずる賢い」ように見える弁護士の行動の裏側にある、プロとしての思考と戦術についてお話しします。 弁護士が「怒るフリ」をする理由 たとえば、取引先との...

00873_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する11: 結末を正しく総括する

皆さん、お手洗いに行ったら、必ず、拭くべきところを拭き、流すべきものを流し、手を洗い、身だしなみを整えてからお手洗いから出てこられると思います。 たとえ、用足しの途中に、重要な電話がスマホにかかってきて、一時中断となったとしても、この手続を省略して、何も体裁をほどこさずに、電話をしながらお手洗いを出て、歩きながら電話を...

00872_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する10: 正しく試行錯誤する

正しい命令が、正しく、予定どおり実行さえすれば、成果は「必ず」出る、といえるでしょうか。 前提として、ここでテーマにしているのは、「正解や定石がなく、常識が通用しない、イレギュラーでアブノーマルなプロジェクト」の遂行についてです。 「電車で3駅先に辿りつく」とか「電話をかけてメッセージを伝える」とかの雑用・ルーティンで...

00871_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する9: 命令の達成状況をモニタリング(監視)する

「正しくデザインされ、策定され、発令した命令」が、「漫然と成果を待っていただけでは、永遠に正しく実行されないまま放置されるか、あるいは、本来の方向とは違った方向に進みだして、有害な結果をもたらすリスクが増殖する」危険性があり、この危険を防ぐためには、マネージャーが「正しい命令が、正しく実行されるためのスキル」を実装し、...

00870_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する8: 命令を正しく実行させる

「SMART」基準を充足する適切なコミュニケーションメッセージとしての「正しい命令」が発令されたとしましょう。 「正しい命令」すなわち、「デタラメで適当で、具体的かつ現実的な観点で何を達成したいのか理解不能な命令」ではありません。 また、「たとえ、美辞麗句がまばゆいくらいに散りばめられた格調高い文章で表現されていたとし...

00869_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する7: 正しい命令を企画・制作し、正しくデリバリ(発令)する

物事を正しく進め、成果を出すためには、さらにいえば、新規事業立ち上げやM&Aや事件・事故対処や有事(存立危機事態)対処のように「正解も定石もなく、常識が通用しない、イレギュラーでアブノーマルなプロジェクト」を成功させるためには、正しい状況認識ができ、正しく目的が定められ、正しく課題がみつけられただけでは、まだ不十分です...

00868_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する5: 正しく課題をみつける

「正解や定石がなく、常識が通用しない、イレギュラーでアブノーマルなプロジェクト」を進める上で、状況を正しく認知・解釈し、環境や相場観を把握し、そして、現実的で、達成可能で、経済的に意味のある目的が設定された、としましょう。 また、その目的は、「あいまいで、多義的な解釈を招く、目的」ではなく、「具体的な完成予想図」であり...