01065_法務組織の体制構築>企業法務活動を担うハードウェア>(3)監視・監督・監査を行う代表取締役以外の法定諸機関
企業における意思決定や運営の合法性を確保する役割を担うものとして、取締役ないし取締役会、監査役ないし監査役会、委員会設置会社における監査委員会、少数株主といった会社法上の諸機関が存在します。 これら諸機関が、会社経営の合法性を確保するために稼働する場合、当該活動は法務的色彩を帯びることとなります。 もちろん、企業法務部...
企業における意思決定や運営の合法性を確保する役割を担うものとして、取締役ないし取締役会、監査役ないし監査役会、委員会設置会社における監査委員会、少数株主といった会社法上の諸機関が存在します。 これら諸機関が、会社経営の合法性を確保するために稼働する場合、当該活動は法務的色彩を帯びることとなります。 もちろん、企業法務部...
この組織の位置づけですが、会社法に特段根拠を持つものではなく、代表取締役や取締役会の私的な諮問機関です(無論、定款変更により、当該機関の設置根拠を定款に記載すれば、会社の私的自治による任意の法的機関となることもありえます)。 この委員会は、高度に専門的な法的論点や取締役会のみが判断すると中立性・公正性に疑義が生じるよう...
企業によっては、経営意思決定を補完すべきものとして、社外専門家を招聘し独立委員会を組織し、経営上の助言や勧告を行わせる場合があります。 典型的な例としては、企業内部で不祥事が生じたため、不祥事に関する調査を行う場合に、独立委員会を立ち上げることで、調査の遂行及び結果の報告を求める場面が挙げられます。 その他、一定の買い...
そもそも「取締役」とは、会社法に基づき、会社組織を取り締まる(統括する)者との意味であり、取締役が企業経営を行うにあたってまず必要となるのは、会社法その他法令に関する知識です。 しかしながら、現実には、各企業トップは、営業ノウハウやマーケティング、コスト削減に関する知識は豊富であっても、トップに就任するにあたって、試験...
法務活動の中で、現代型企業法務の中核である予防法務、すなわち、 トラブル予防のための法務活動が挙げられます。 予防法務は、契約事故・企業間紛争を防ぐための予防活動(契約法務)と、法令違反を防ぐための予防活動(コンプライアンス法務)とに分類されます。 前者に関しては、契約自由の原則に立脚し、企業の優位を確立するため、提案...
経営サポート法務とは、一般に企業経営上の重要な意思決定における立案・審議(経営政策や経営意思決定及び重要な事業企画の立案・審議)に参加し、企業の意思形成過程に関わる法律業務、法的知見を提供し、各ビジネスジャッジメントに合法性・合理性を確保させるための法務活動を指します。 なお、企業法務セクションが遂行するこのような活動...
リスク管理活動の一種である企業法務においては、個別の法務活動を十全に展開する前提として、まず、適正なリスクアセスメントを行うことが重要です。 これは、一般的事業活動や、プロジェクトマネジメントにおいても、アセスメントや、フィージビリティ・スタディといった、ゲームルールやゲーム環境が、前提課題・先決課題として、意識的に先...
「法務活動の前提環境を整備する」という法務活動の中には、法令管理に加え、文書管理というものもあります。 契約書が適正に保存管理されるべきことは当然として、定款、議事録、許可証、登録証などの重要法務文書の管理も重要な法務活動の一環です。 すなわち、これら法務文書は、紛争発生時の証拠として活用されることを想定して、一定の歴...
企業法務組織を構築にあたり、企業法務活動を担う社内外の当事者について整理しておきます。 「企業法務」という企業における法務上の安全保障や有事対応といった活動を担当するのは、法務部や法規室等の企業内法務セクションと顧問弁護士だけと思われがちですが、企業法務を担うのはこれらの部門・人員だけに限りません。 企業法務は、企業の...
企業法務の活動を正しく理解し、位置づける上では、倫理、道徳、伝統文化、環境問題、社会貢献、CSRといった「非法務活動(あるいは疑似法務活動)」と企業法務の関係性を概念整理(概念区分)し、このような「非法務活動」を「本来の企業法務活動」に混在させないことが極めて重要です。 学者や実務家の中には、コンプライアンス法務に企業...