01428_ネットトラブル対策法務>ネットトラブル対策法務(フェーズ1)>アセスメント・環境整備フェーズ>法令環境>金融商品取引法(相場操縦罪)

相場操縦行為とは、第三者に有価証券の売買(上場有価証券、店頭売買有価証券、取扱有価証券の売買に限られる)やデリバティブ取引が頻繁に行われているといった誤解させるなどの目的で行う行為をいいます。

この点に関し、金融商品取引法159条は、仮装売買、馴合売買、変動操作、見せ玉、市場操作情報の流布、虚偽情報による相場操縦や安定操作取引を
「相場操縦行為」
として処罰しています。

「相場操縦行為」
に対する刑事罰は、10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又は併科であり、
「財産上の利益を得る目的」
で上記の行為を行った場合や、有価証券等の相場を変動させるなどした場合には10年以下の懲役及び3,000万円以下の罰金となっています。

名誉棄損罪と比較しても極めて重い刑罰が科されることになります。

企業ネットトラブル対策法務に関して言えば、株価の変動を目的としてインターネット上の掲示板やウェブサイトヘ企業の虚偽情報(例えば、「近々発売される商品には重大な欠陥がある」、「A社は、1週間後に破産申立をするようである」といった虚偽情報)を掲載する行為等が、市場操作情報の流布や虚偽情報による相場操縦に該当すると考えられます。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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