経済社会においては、
「株式会社」
という存在は欠かせないものであり、皆さんも日常よく耳にされているかと思います。
他方、株式会社という法律上の仕組みは意外と難しく、大学法学部生は
「会社法」
という科目として1年かけて勉強するのですが、それだけ勉強してもなお定期試験で悲惨な成績しか取れない学生が結構多い、という厄介な代物です。
本シリーズでは、この
「株式会社」
という法的制度について、できる限りわかりやすく解説してみたいと思います。
企業不祥事が発生すると、マスコミ等はこぞって、
「企業はきっちり責任を自覚せよ」
「経営者は責任を免れない」
「株主責任を果たすべき」
などと報道します。
しかしながら、結論から申せば、株式会社には、法理論上、責任者不在の組織となっています。
といいますか、株式会社制度自体が、そもそも
「誰も責任を取ることなく、好き勝手やりたい放題して、金もうけができ、もうかったら分け前がもらえるオイシイ仕組み」
として誕生したものなのです。
すなわち、株式会社制度の本質上、
「関係者は事業がヤバくなったら、とっとと逃げ出せる」
ように設計されているのです。
(つづく)
運営管理コード:HLMGZ19-1
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所