01804_訴訟提起の前に、クライアントにおいて行うべき「体験事実の想起・状況や事実経緯のミエル化・具体化・言語化・文書化」作業の進め方(弁護士への支援や外注の求めるべきかの見極め)

ステップ1:関係資料を収集し、
ステップ2:その他重要記録を収集し、
ステップ3:関係記録を時系列整理し、
ステップ4:ヒヤリング(当然嘘や妄想がたくさん入るのである意味尋問のような形でストレステストを加えながら経緯確認する)
ステップ5:状況や経緯をミエル化・カタチ化・言語化・文書化する、

という作業がないと、一歩たりとも、先に進めません。

弁護士が上記を行うとなると、費用がかかる話です。

ただ、上記プロセスは、
「まったく法的専門性が皆無」
であり、単なる国語の問題や事務課題であり、時間単価の高い弁護士を使うのは、
「お金がもったいない」
という感覚を抱かれる方が多いのは事実です。

もちろん、価値の感じ方は人それぞれであり、
「単なる国語の問題や事務課題」
ですら満足にこなせない方もたくさんいらっしゃいますので、上記が高いか安いか、必要か必要でないかの判断は当事者本人がなさねばなりません。

弁護士は、法律の専門家として、まず、過去に発生した事実を、当事者であるクライアントの責任において、明らかにして、ミエル化・カタチ化・言語化・文書化してもらい、当該事実に法を適用して、状況を改善します。

前提たる事実が曖昧であり、さらには、嘘や妄想が混じっていますと、法的専門性を発揮する余地がありません。

ステップ1~5について、時間がかかっても結構ですが、あまり時間がかかりすぎると、事件がどんどん風化しますし、民事時効が到来して、すべてなかったことになります。

以上の環境をふまえて、一体、何をどうしたいのか、懐具合も含めて、よく考えることが肝要です。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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