法律相談に来られると、
「大事と認識していますか?」
と、問われると、
「当然です」
「大ごとだと思っているから、ここに相談に来たのです」
と、大抵の方は答えます。
ところで、多くの相談者は、左脳では、
・大事である=簡単にはいかない=専門家の動員も含めた相応の時間とコストとエネルギーがかかる
・正解や効果的な対処法がない=ありとあらゆる試行錯誤をやってみるほかなく、「専門家」に頼んだら、一瞬で解決するような安直な方法がない
ということは、理解しています。
他方で、右脳では、
・大事ではない(と思いたい)=簡単なこと=自分で何とかできるし、それほど、時間もコストもエネルギーもかからない
・探せば、どこかに、正解や安直な方法や、一瞬で都合よく解決できる専門家がいるはずと思いたい
というバイアスが働きます。
プロジェクトオーナーとなる相談者は、
「バイアスが働いている」
ことを踏まえたうえで、法律相談に出向くことが、解決への第一歩となります。
有事において、作戦行動に必要なのは、ファンタジーではなく、リアリティです。
プロジェクトオーナーの脳内がファンタジーであれば、作戦はまともに構築できませんし、機能もしないのです。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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