弁護士は、大事が小事に、小事が無事になるようなプラン(プランA、プランB・・・複数個のプラン)を考えます。
ところが、これらプランを紹介しても、相談者の多くは、強固な思考連鎖のバイアスが邪魔して聞く耳を持ちません。
合理的・論理的に考えられていて、より安全性が高く、確度の高いプランがあるにもかかわらず、相談者が受け入れられないのは、相談者が愚か、ということではありません。
視野狭窄に陥っている、あるいは、プライドやメンツ・自尊心・体裁・性善説といったものにとらわれていると考えられます。
やり方がうまくいかないからと弁護士に相談しにきたのに、
「うまくいかない自説」
を滔々と演説する相談者があまりにも多いです。
それどころか、ドクターショッピングならぬ弁護士ショッピングにはまる相談者もいます。
そして、時間がどんどん費消していき、ますます、のっぴきならぬ状況に陥ってしまう方も少なくありません。
そして、そのような方に限って、
「最初に示されたプランを、相談した時点ですぐさま実行に移していたら・・・」
と、今度は悔やむことに時間を費消していき、ますます、のっぴきならぬ状況に陥ってしまうのです。
少しでも大事が小事に、小事が無事になるようにするためには、
「彼を攻めるには我を顧みよ」
から始めるしかありません。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所