00303_「ファンド協力・支援型MBO」の実体とリスク
MBOとは、マネジメント・バイアウト(Management Buyout)の略です。 英語で表現すると、何だか、物すごく斬新で高尚なことをやっているように思われがちですが、日本で昔からある「暖簾(のれん)分け」のようなもので、要するに雇われ社長がオーナーから株を譲ってもらって独立するという話です。 中小零細の非公開企業...
MBOとは、マネジメント・バイアウト(Management Buyout)の略です。 英語で表現すると、何だか、物すごく斬新で高尚なことをやっているように思われがちですが、日本で昔からある「暖簾(のれん)分け」のようなもので、要するに雇われ社長がオーナーから株を譲ってもらって独立するという話です。 中小零細の非公開企業...
懲罰的損害賠償(punitive damages)とは、アメリカやイギリス等のコモンロー体系の国の法制度で、不法行為に基づく損害賠償請求事件において加害者側の非違性が強い場合に、一般予防目的(加害者に懲罰を与えて、将来の同様の行為を抑止する目的)の観点から、実損害の塡補としての賠償(補償的賠償)に上乗せして支払うことを...
「商売をする目的は、稼いで稼いで稼ぎまくって、テッペンとって、マーケットをわがモノとし、やりたい放題できる経済的地位を手に入れるためだ。共産主義国家でもない、自由主義経済体制を採用する日本では、自由に商売をして、自由に稼いで、やりたい放題やっていいはずだ! それなのに、独占しちゃいかん、やりたい放題やっちゃいかん、とは...
かつて、「定価」というものが存在していましたが、最近は、すっかり聞かなくなりました。 変わって、「メーカー希望小売価格」「参考価格」という言葉をみかけるようになりました。 これは、独禁法がきちんと意識されるようになり、独禁法違反行為と間違われる、紛らわしい言葉遣い(や、実際の紛らわしいビジネス慣行)が、コンプライアンス...
飲み屋等でよく、「ウチの特許は国際特許だぞ」などということを自慢気に語る中小企業の社長さんがいらっしゃいますが、「世界万国で通用する特許権」などという代物は存在しません。 そもそも、特許権については当該権利が取得された国の領域内においてしかその効力が認められません。 すなわち、ある国で取得された特許権は、登録等を行って...
一般社会においては、反社会的勢力その他、一定のレッテルを貼られると、あちこちで社会生活の妨害を受け、かなり窮屈な思いをします。 ところが、民事裁判においては、裁判所は、事件屋、反社会的勢力その他「品位も常識もない、世間的には鼻つまみ者ともいうべき、法の不当利用者」であっても、何の躊躇もなく勝訴判決を与え、他方で、そのよ...
民法715条1項では、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と規定しています。 これは、使用者は、被用者を使用して自己の活動範囲を拡大し利益を得ているのだから、事業の執行について被用者の行為により被害者に損害が生じた場合には、使用者にも賠償責任を負わ...
裁判所に破産を申し立てる際、2種類のギャラ(弁護士費用)が必要になります。 申立を代理してくれる弁護士に対する費用と、裁判所に納める費用である予納金と呼ばれるものです。 この予納金は、「管財人」という裁判所が選ぶ別の弁護士のギャラになります。 管財人というのは、文字通り、破産者の財産を管理する人間です。 子どもならとも...
まず会社が破綻した場合とは、1 債務超過(大赤字で借金過多)になったり、2 資金繰りが悪化した(財産はあってもカネが回らない)場合、を指します。 大赤字で借金過多ではなくても、もっといえば、黒字で土地建物や在庫商品等の資産をたんまりもっていても、資金繰りが悪化して、倒産状態に至る場合もあります(いわゆる、黒字倒産)。 ...
一般の人が裁判でイメージするものといえば、サスペンスドラマでの刑事裁判で、検察官と弁護人がずらっと並んだ傍聴人をギャラリーに丁々発止のやりとりがあり、最後には、弁護人が鋭い反対尋問で証人を切り崩し、真実が明らかになり、正義が勝つ、といった内容です。 しかし、民事の事件の場合、ドラマの刑事裁判とは全く異なった様相を呈しま...