01041_訴訟や裁判外紛争を遂行する前提としての事実の調査の困難性
訴訟や裁判外紛争を遂行する上では、まず、相手方との取引その他の関係経緯を、時系列にしたがって、事実として明らかにしておくことが必要になります。 簡単にいえば、過去に何があったか、時間と進行にしたがって、正確に思い出し、記述する、という作業です。 とはいえ、これは相当な時間と労力を費消する、苦痛を伴う作業となります。 1...
訴訟や裁判外紛争を遂行する上では、まず、相手方との取引その他の関係経緯を、時系列にしたがって、事実として明らかにしておくことが必要になります。 簡単にいえば、過去に何があったか、時間と進行にしたがって、正確に思い出し、記述する、という作業です。 とはいえ、これは相当な時間と労力を費消する、苦痛を伴う作業となります。 1...
法務担当者であれ、顧問弁護士であれ、専門部署担当者ないし専門家ですから、そのパワーベースは、知識や情報です。 両者いずれも、・法律知識・ビジネス知識が活動基盤あるいは付加価値源泉となります。 ただ、法律知識といっても、理論上の知識と、実務知識の2つが存在します。 また、ビジネス知識についても、一般的なビジネス知識と、特...
21世紀に入ると、企業の法務ニーズが急激に増加しました。 しかし、現代の企業が欲する企業法務は、もはや「裁判実務に限定した紛争法務(臨床法務あるいは治療法務)を中心とした従来型法務」とは異質のものとなります。 すなわち、現代の企業が求める企業法務とは、ビジネスの展開スピードに合致し、合理的・合目的的で、洗練され、ビジネ...
21世紀に入ると、「外資系企業」「ベンチャー企業」といった新興勢力が産業界を席捲します。 これらの企業は、それまで「阿咋」の呼吸で黙示に形成されてきた不文の慣行をことごとく無視します。 欧米の契約文化を徹底するとともに、「法律や契約に書かれざることについては、すべて企業の自由である」というアグレッシブな法感覚を当然のよ...
企業不祥事の質や傾向における急変状況に合わせて、企業の不祥事予防のための行動も2000年を境に劇的な変化を遂げていきます。 1990年代における、企業の採るべきリスク予防活動といえば、弁護士に話を聞く前に役所や政治家、業界の顔役に相談することが主流でした。 すなわち、当時、「護送船団方式」や「奉加帳方式」などに代表され...
1 前世紀における企業不祥事 前世紀、といっても1990年代の話ですが、その当時、今では企業経営者の間で盛んに話題にされる「企業法務」や「法令遵守」といったテーマは、さほど重要視されていませんでした。 では、この時代に企業不祥事がなかったか、といえばそうではありません。 この当時も、総会屋に対する利益供与や入札談合、さ...
企業活動の活発化・複雑化・国際化を反映する形で、企業に関わる様々な法改正が行われ、また、企業法務に関わる様々な事件等が発生します。 このような時流の変化にしたがって、 形を変えて、絶え間なく浮上する企業法務にまつわる様々な事件やプラクティスが出来しますが、これを逐一学ぶことはおよそ不可能です。 他方で、 何らゆらぐこと...
簡単にみえる、簡単そうに思えるビジネスがあります。 シンプルで、わかりやすく、使いやすい。 ビジネスが、一般人にも、子どもや老人にもわかりやすいものであるからといって、子どもや老人、あるいは平均的サラリーマンがやろうと思っても、まず無理です。 ビジネスがシンプルで、わかりやすく、顧客やユーザーにとって使いやすいからとい...
役割分担設計において、各種役割を担えるスキルを有する有能な人間がただ集まっていても、チームとして機能するわけではありません。 烏合の衆を、組織的・有機的な機能集団として活動させるためには、チームビルディングという営みを意図的・意識的に行う必要があります。 もちろん、ロマンだけでなく、ソロバンも必要です。 経済的メリット...
プロジェクトが、参謀が描いたとおりに展開し、所与の目的を達成できれば何も言うことはありません。 しかしながら、前提として、対処課題は、「正解も定石も不明なプロジェクト」です。 当然ながら一筋縄では行きません。 責任者(リーダー)も、参謀も、現場参謀も、実務遂行者も、いってみれば社内の人間であり、業界の人間であり、既存秩...