02199_弁護士への報酬値引き交渉で信頼を失う企業の末路_プロが引く「信頼の損切り」ライン

企業が弁護士に求めるものは、危機の局面で実直に動いてくれる“プロフェッショナル”との信頼関係でしょう。 ところが、ときに、その信頼関係を自ら破壊してしまう企業は少なくありません。 今回は、教科書には載らない、しかし企業にとっては死活的に重要な「契約と信頼のリアル」について、実例をお話ししましょう。 信頼の上に成り立つ「...

02196_方便は戦術その3(最終回)_「嘘」と読むな、「戦術」と読め_誤読した依頼者に交渉の未来はない

「あの弁護士、嘘をついていないか?」――その疑いこそが危うい 法務の現場で、ある依頼者が言いました。 「最近の弁護士の発言、前と矛盾している気がするんです」「もしかして、あの人、何か隠していませんか?」 もちろん、疑念を持つこと自体は自由です。 しかし、そこには、依頼者として決定的な認識のズレがあります。 弁護士の“言...

02149_弁護士は自動販売機ではない_企業が抱える“丸投げ法務”という病

法務というのは、どこか「外に頼ればなんとかなる」と思われがちな領域です。 そして、法については、「困ったときはプロに任せるべきだ」というのも、ビジネスの鉄則でしょう。 とはいえ、それは「任せ方」さえ間違えなければの話です。 「誰に」「どう頼むか」が明確であってこそ、初めて成立するのです。 ある会社が、ガバナンス不全と悪...

02129_スポット依頼は慎重に―顧問弁護士がいるなら、正しい手順と責任の線引きがカギになる

弁護士への依頼には、大きく分けて2つの形があります。 ひとつは、日常的な法律相談や契約書チェックなどを継続して依頼できる「顧問契約」。 もうひとつは、必要なときだけ単発で依頼する「スポット契約」です。 当事務所には、専門性や実績を評価いただき、大手の弁護士事務所でも手に負えなかった案件が、紹介を通じて持ち込まれることも...

02008_弁護士の契約書作成費用、作成費用を安くする方法(教えて!鐵丸先生Vol. 16)

<事例/質問>  弁護士さんに契約書作成を頼むと、どのくらいかかりそうですか? 安く上げる方法とかないですか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 契約書の作成費用についてお話します。 費用は、定型契約とユニークな契約で異なります。 定型契約は既製服のようなもので、取引価額1億円までなら5万円から30...

01867_ 法務相談の費用

弁護士は、日常的に、 「事件」という言葉を使いますが、それは、「案件・プロジェクト・弁護士業務」と同義です。 「法律相談」とは、弁護士が、事件として対応する必要があるかないかを見極め、対応する必要が有る場合に、その成否蓋然性と動員予算(見積もり)を推定して、提示するのが目的です。 ですから、相談者が法律相談に1回行った...

01777_11歳からの企業法務入門_10_トラブったとき(約束に違反しちゃったとき、約束を破られたとき)の対処(2)_裁判になる前に解決する(できる)場合

1、ビジネスパースン(法律の素人)によるビジネスネゴシエーション(取引の延長過程での話し合い) トラブったとき(約束に違反しちゃったとき、約束を破られたとき)、どのような展開になるのでしょうか? 取引や契約をしたのはいいが、買った商品や製品の話であれ、お願いしたサービスの話であれ、支払う約束のお金の話であれ、量が違う、...

01669_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(12)_法務部を作る(法務組織を部署として立ち上げる)

企業法務担当者としての固有の業務分野(顧問弁護士に外注できない仕事)として、「法務部を作る(法務組織を部署として立ち上げる)」というタスクアイテムがあります。 論点としては、00681_法務部を作る上での論点といったものがありますが、以下、具体的に列挙していきます。 1 そもそも、「企業法務部」とは何をするところで、ど...

01668_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(11)_「外注管理部署としての法務部」として実装すべき「社外弁護士への外注スキル」

「外注管理部署としての法務部」といわれると、「法務の外注管理」って何?きちっと弁護士のきちっとした仕事を横目でボーっと眺めているだけなんでしょ・・・と、いわれそうかもしれません。 すなわち、・企業内に生じた法務に関する対応課題を、法務サービスを担う法務部がしないで、社外の弁護士に外注するんだったら、法務部は何もやらなく...

01087_アセスメント・環境整備フェーズ>法務活動・フェーズ1>法令管理(フェーズ1A)>(3)法令動向や規制環境の調査

企業を取り巻く法的リスク状況を把握する上では、業界誌情報や業界団体のセミナー等で情報収集に努め、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対応水準を把握しておくべきです。 監督行政機関には不祥事や法令情報が集中しますので、このような点からも各種プレスリリースや違反事実・ガイドラインの公表等にはよく目を配るべきです。 また、顧...