00024_ライセンサー(技術ないし権利保有者)として、強気に契約交渉を展開するためのリテラシーと手法

ライセンス契約を行う上では、契約内容として、独占/非独占の別・ロイヤリティ算定方法・ミニマムギャランティ・契約期間・機密保持・テリトリー・源泉徴収税額の取扱・為替・解除条項・準拠法・仲裁条項等々、詳細な取引内容を取決める必要があります。 これらの取引の条件、内容ともにすべて交渉の際の綱引きで決まりますし、何も定めなかっ...

00023_「破談したら相手は困るが、こちらは困らない」という強い立場を有する場合の契約交渉戦術

まず、国内契約であれ、国際契約であれ、契約交渉においては、契約締結までは、お互い自己の主張を何の制限もなく自由にぶつけ合うことができます。 したがって、相手が誰であろうが、不本意な内容であれば、誰に遠慮することもなく、交渉を打ち切ってもペナルティーはありません。 例えば、交渉において、こちらが相手の欲するものを独占して...

00017_社運を賭けた大型提携契約交渉を行う場合に、事前に締結すべき契約書の内容

社運を賭け、大規模な資源投入を前提に行う大型提携交渉を行う場合、相手が途中で翻意して、いきなり破談にされると、企業としては、当然ながら、体面のみならず、大きな経済的損害を蒙ります。 「そんなことは起こるはずがない」「あり得ない仮想事例」と思われがちですが、実際、2004年に、UFJ信託銀行を含むUFJグループが、当時交...

00016_現代ビジネス社会では、日本流の「信頼関係」に依存する取引スタイルは命取りになる

これまで、多くの日本企業は、約束事の文書化を避け、「信頼関係」を唯一の基礎として、取引関係を処理してきました。 ですが、「信頼関係」の認識は、取引がうまくいっていて両方がハッピーに儲けている間は完全に一致していますが、トラブルが生じると、全く違ったものになってしまう、きわめて脆弱なものです。 例えば、大きな契約交渉中に...

00015_企業法務ケーススタディ(No.0001):提携交渉中に交渉相手が突然態度を豹変し、一方的に破談を申し渡された

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール:ナニワ信託銀行 取締役 梅田 虎男(うめだ とらお、58歳) 相談内容:先生、ちょっと聞いとくれやす。わてらナニワ信託銀行は、業界大手の東海信託銀行さんと「業務提携しまひょか」ゆうことになりましてな、先...