01555_ウソをついて何が悪い(5)_「ウソつき」人口密度がもっとも高い裁判所
裁判とは、「お互い言い分が違う人間が、第三者に言い分と証拠を判断してもらって紛争を解決するシステム」のことをいいますが、より簡潔にいうと「どちらかがウソをついている場合に、『ウソをついているのはどちらか』をはっきりさせるための制度」ということになります。 わが国において、裁判という国家作用(司法権の行使)を独占的に実施...
裁判とは、「お互い言い分が違う人間が、第三者に言い分と証拠を判断してもらって紛争を解決するシステム」のことをいいますが、より簡潔にいうと「どちらかがウソをついている場合に、『ウソをついているのはどちらか』をはっきりさせるための制度」ということになります。 わが国において、裁判という国家作用(司法権の行使)を独占的に実施...
事実を述べる際には、「具体的な事実を、客観性がある形で、あるいは相手が争いようのない形で呈示」していくと、裁判官としては非常に事案を認識しやすい、ということになります。 明らかに相手が否定するであろう事実をことさらに挑発するような形で主張することは、紛糾の原因になるだけで、時間とエネルギーの無駄ですし、裁判官もあまり良...
裁判官の頭の中では、全ての事実を同じ意味において認識することはしません。 裁判官は、常に、「紛争解決を導く上で必須あるいは本質的な事実」と「そうでない事実(=決定的とはいえない事実)」についても「重要なもの(事件を解決する上で考慮すべき事実)」と「不要なもの(全くどうでもいい事実)」という形で事実を階層化して認識してい...
一般のビジネスパースンの方からは意外に思われるのですが、弁護士は事実を語るのであって、相手を非難するのが活動の本質ではありません。 裁判所としても、事実に基づいてどちらかの当事者を勝たせるのであって、人間性や雰囲気や印象によって勝ち負けを決めているわけではありません。 その意味では、書面に「不当」「非常に公平を欠く」「...
提出書面については「適度な文書ボリューム」というのが存在しますが、これは、概ね裁判所提出用の推奨書式に基づき作成された書面で10頁といわれています。 ちなみにこの「裁判所提出用の推奨書式」にいう「1頁」とは、A4横書き・12ポイントの文字で37文字×26行=962文字を指します。 訴訟当事者からすると言いたいことは山ほ...
訴訟においては、訴状、答弁書、準備書面という形で訴訟の進行に応じて様々な書類を裁判所に提出します。 法律家は、複雑な事象を難解に表現した大量の文書に常に接しているため、速読に長けており、裁判官も例外ではありません。 ですが、「速読に長けたスーパーマン」である裁判官といえども、仕事として義務感で遂行するからこそ複雑な事象...
裁判官には、事件当初から、事件の背景や全体像を詳細に理解してもらうことが重要です。 裁判官は多くの事件を抱え、常に時間がありません。 そのような多忙な裁判官にとっては、企業の生死を決するような重大な契約事故・企業間紛争や商事紛争であっても、一般的な民事事件と同じ「どうでもいい、ロクでもないトラブル話」の1つに過ぎません...
民事訴訟法改正を契機として、民事訴訟実務が大きく変化し、法改正後約四半世紀を迎え、このような変化もすでに実務運用として定着してきました。 企業の民商事争訟法務(契約事故・企業間紛争対応法務)に関しても、当然このような変化に対応することが求められます。 民事訴訟法改正による実務の大幅な変化という点もふまえ、企業として契約...
企業間の取引関係において、認識の相違、解釈・評価の相違、意見の相違が生じ、これが論争、紛争に発展する場合があります。 企業間紛争や企業間争訟と呼ばれる状態、すなわち企業間有事状況の出来です。 企業間紛争に至った場合、どのようなゲームメニュー、プレースタイルが想定できるのでしょうか? 私なりの整理ですが、企業間紛争におけ...
本ケーススタディーは、事例及び解説の概要・骨子に限定して要約・再構成したものです。詳細をご覧になりたい方は、「会社法務A2Z」誌 2019年12月号(11月25日発売号)に掲載されました連載ケース・スタディー「鐵丸先生の 生兵法務(なまびょうほうむ)は大怪我のもと!」百二十九の巻(第129回)「証人尋問のお作法!?」を...