00529_競業禁止やノウハウ等の保秘についての社内ルールを整備する際の課題

わが国では「職業選択の自由」が保障されています。 したがって、その人がどんな仕事をしようが自由であり、他人はその人の職業を拘束できません。 従業員を雇用する際、きちんとした競業禁止やノウハウ等の保秘のルールを整備していない場合が多いです。 とくに、同業他社が多く、引き抜き等が頻繁に行なわれることはその業界で商売している...

00525_企業法務ケーススタディ(No.0190):「退職した従業員が、独立して、他の従業員を引き抜き ライバルとして顧客を奪い始めるケース」を想定した予防法務テクニック

1 事例 首都圏を中心に展開する「小泉ビューティーサロン(以下KBS)」は、年商20億円の中堅のエステサロン。特徴ある新しい技法は特にないものの、相場より安価な施術料金で、オープンから10年、着実に業績を上げている。顧客の悩みに親身に応えることを第一と考えているため、これまで顧客との間でトラブルは皆無、それが口コミでも...

00493_裁量労働制を使えば、「サービス残業完全させ放題」となるのか

裁量労働制ですが、みなし労働時間数が法定労働時間を超える場合は、その分の割増賃金の支払が必要になる等、単純に「いくらでもサービス残業OK」というオイシイ制度ではありません。 著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ...

00469_採用内定検討にあたっての調査の自由

企業には、採用する、採用しないの自由がありますが(採用の自由)、前提として、採用を判断するための情報を入手することも、原則として自由であると考えられております(調査の自由)。 例えば、三菱樹脂事件最高裁判例は、「採用にあたって、思想や信条といった、人の能力には関係がない、内心的なことを調査し、調査の結果を理由に採用を拒...

00467_就業規則に降給規定がない場合、降給は可能か?

多くの「就業規則」は、「昇給」に関する規定(昇給のための査定方法、昇給額の決定方法、時期など)についてはしっかりと定めているようですが、給料の額を減額する意味の「降給」については、あまり規定していない場合があるようです。 もし、「降給」の規定がないにも関わらず、雇用者が一方的に「降給」してしまった場合、「賃金を引き下げ...

00415_採用内定を取消す場合の手続き

「人を雇う」という契約は、いったん成立すると、解消は大変困難です。 雇用と婚姻とは取引としては酷似しており、「結婚は簡単だが、離婚は大変」なのと同様、「採用は安易にできるが、採用した人間を辞めさせるのは極めてハードルが高い」といえます。 すなわち、解雇は「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場...

00402_期間雇用の雇止めを行う際のリスクと回避テクニック

従業員からすれば、契約の種類としては「期間の定めがある労働契約」であるとしても、これまでもずっと更新されてきた場合には、「いちいち更新という手続はあるもののこれからもずっとこの会社で働いていけるのだな」との期待を抱くことも当然ともいえます。 このようなときに、企業が、人手がいらなくなったとして一方的に有期労働契約の更新...

00397_就業規則を変更する場合に取るべき手続き

企業は、就業規則を改定することで、従業員に対して一挙に労働条件を変更してしまうことができます。 そして、変更後の労働条件が従前の労働条件よりも労働者にとって不利益なものとなることを、「不利益変更」といいますが、このような不利益変更を、就業規則の変更によって行うことも、一般的に可能とされています。 それでは、労働者にいか...

00323_マイカー通勤制による使用者責任リスク

従業員にマイカー通勤をさせると、経費削減や時間短縮につながることがあり、特に自動車での移動頻度が高い地方の企業等においては、マイカー利用を前提とした通勤体制を構築する企業も多いようです。 しかしながら、マイカー通勤を採用することは、メリットばかりではありません。 マイカー通勤する従業員が事故を起こしたことによって従業員...

00276_従業員のメール・パソコンの監視を可能とさせるために徴求すべきモニタリング受諾書サンプル

ABC株式会社御中 私は、「貴社が、機密情報の保護・雇用管理その他貴社の経営の都合上、私に断りなく、私の発信しあるいは受信する電子メールの内容や、『貴社の業務処理に用い、あるいは就業時間中用いている、私が保有しあるいは貴社から貸与を受けたパーソナルコンピュータその他の電子機器ないし端末』から社内外のサーバその他の設備に...