00068_債権回収の場面で、債務者が繰り出す最強(最凶)の対抗手段である「手元不如意の抗弁」とは

昔から「手元不如意」という便利な言葉がありますが、これは「家計が苦しくお金がない」という意味なのです。 「生憎、手元不如意でな、払えぬものは払えぬ」「不如意で支払いもままならぬ」というセリフをテレビの時代劇で視たことがある方もいらっしゃると思いますが、これは「借りたお金を返したいのは山々だが、お金がないので返せない」と...

00057_債権譲渡を実施する上で踏むべき手続き

債売買や譲渡というと、土地・建物(不動産)や車・船・設備(動産)など「物に対する所有権」のやり取りが定番ですが、法律上、売り買いできるものには制限がなく、金銭債権も譲渡が可能です。 しかし、弁護士や事件屋やプロの金貸しの方は別として、債権譲渡に複雑な作法があることは意外と知られていません。 事例の長谷川さんのように「金...

00056_企業法務ケーススタディ(No.0017):とにかく急ぐ場合に、もっとも早く債権譲渡を完遂するための手法

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール:株式会社135R 会長 長谷川 君彦(はせがわ きみひこ、51歳) 相談内容:おう、鐵丸先生、元気か。相変わらず、調子よさそうよのぅ。儲けまくってるそうやんけ。今日は、ちょっと相談乗ってんか。ゆうても、...

00043_債権管理の際に必須の法律知識としての時効制度

時効というのは、ある事実状態が一定の期間(時効期間)継続したことに基づき、法律関係より事実状態を優先してしまう制度です。 よく刑事事件なんかで話題になったりしますが、民事・商事の取引関係においても時効制度は存在します。 一定期間不動産等を占有していると本来権利がないにもかかわらず権利を取得するタイプの時効(取得時効)と...

00042_企業法務ケーススタディ(No.0010):消滅時効で売掛金が消失するリスクに注意を

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社イダテン急便 会長 佐山 信(さやま しん、67歳) 相談内容:先生、どうもお世話になっております。ようやく景気が戻ってまいりまして弊社取扱高もうなぎ登りです。ネット企業っていうんですか、最近...