01558_ウソをついて何が悪い(8)_ホリエモンとムラカミさんその1_ホリエモンはどんな罪を犯したのか?

前稿において、裁判の世界では、「ウソつき放題・言いたい放題で、レフェリーもウソつき行為を見て見ぬふりをし、万一ウソがバレても特段シビアなペナルティーが課されるわけではなく、逆にウソがうまく通ればトクをする」というのが現在の日本の裁判の現状である、述べました。 とはいえ、「ウソに寛容な日本社会においても、このウソだけはN...

01557_ウソをついて何が悪い(7)_ 裁判では「ウソ」はつき放題

前稿で述べましたとおり、裁判所というところは、“筋金入りのウソつき”たちがぞろぞろやってきては、「オレの言い分は真実で、相手がウソをついている」という「ウソ」を言い放っていくわけですが、レフェリーたる裁判官も「ウソつきをやさしく受け容れてくれる度量の広い人種」です。 すなわち、裁判とは、「反則者に寛容で、反則行為にいち...

01556_ウソをついて何が悪い(6)_裁判官は「ウソつき」に対する強い免疫・耐性をもつ

「裁判官」と聞くと、一般の方は、「正義と真実を愛し、不正を憎み、“ウソつき”に対する強いアレルギーを有する、清廉潔白な人種」と思われるかもしれません。 しかし、裁判官の仕事場は、前稿のとおり、日本でも有数の“ウソつきホットスポット(密集地帯)”です。 しかも、タチの悪いことに、「自分の目の前にいる当事者のうち、どちらか...

01555_ウソをついて何が悪い(5)_「ウソつき」人口密度がもっとも高い裁判所

裁判とは、「お互い言い分が違う人間が、第三者に言い分と証拠を判断してもらって紛争を解決するシステム」のことをいいますが、より簡潔にいうと「どちらかがウソをついている場合に、『ウソをついているのはどちらか』をはっきりさせるための制度」ということになります。 わが国において、裁判という国家作用(司法権の行使)を独占的に実施...

01554_ウソをついて何が悪い(4)_「ウソつき」は社会的成功のはじまり

芥川賞作家の花村萬月氏は、ある小説で「小説家とは、小説という小さなウソを本にして生活する稼業だ」という趣旨のことを書いていました。 考えてみれば、エンターテイメントの才能というのは、「いかに上手に、世間が楽しめるウソをつけるか」という類のスキルといえます。 事実を正確に伝えるだけであれば誰でもできますし、無論、その種の...

01553_ウソをついて何が悪い(3)_「ウソ」をつく自由と権利

嘘をつくことは犯罪でありません。 さらに進んで、法律上、人には「ウソをつく自由と権利」が与えられているようにも思います。 エンターテイメントの世界では、虚構の世界を構築したり、話を面白くするために少し誇張をしてみたり、ということがよく行われます。 事実に即したドキュメンタリー番組は誰も見向きもしませんが、誇張や虚構を極...

01552_ウソをついて何が悪い(2)_「ウソ」は犯罪か?

俗に「ウソつきは泥棒のはじまり」といいますが、そもそもウソをつくことは罪なのでしょうか。 まず、「ウソつき」行為一般を処罰する法律はありません。 すなわち、刑法のどこをみても、「ウソつき一般=犯罪」とする規定はなく、したがって、「ウソをつく行為一般」については何ら犯罪を構成しません。 考えてみれば当たり前です。 男性が...

01551_ウソをついて何が悪い(1)_一般社会常識における「ウソ」

「ウソをついて何が悪い」という挑発的なタイトルを付けさせていただきましたが、本稿から「ウソ」あるいは「ウソをつく行為」をテーマに、法律を交えてお話したいと思います。 われわれは小さいころから、「ウソをつくと地獄で閻魔様に舌を抜かれる」「ウソつきは泥棒のはじまり」などと繰り返し教えられるなど、「ウソつき=重大な犯罪行為で...

01047_弁護士はウソをつくのが仕事?(教えて!鐵丸先生Vol.006)

弁護士は、クライアントの利益を徹底的に守らなければなりませんし、高度で厳格な守秘義務を負っていることから、クライアントにとって不利な事柄は黙っていても差し支えありません。 すなわち、職業倫理上、弁護士は、クライアントにとって有利なことを、詳細に、何度も何度も、証拠(と周辺の事情)をつけて、声高に主張しますし、クライアン...