01146_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>不祥事等対応法務(フェーズ4B)>(3)想定外リスク発生型有事

もう一方のケースは、適正な内部統制を構築し不祥事予防を徹底したものの、企業内従業者の暴走等により不祥事が発生し、企業において予期せざる形で企業の法令違反行為に起因する不祥事が発生してしまった場合です。 具体的には、製造現場主導で行われた各種偽装行為や営業・セールス部門が行うカルテルや入札談合行為等に基づき、企業が法令違...

01145_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>不祥事等対応法務(フェーズ4B)>(2)事前想定リスク実現型有事への対応

企業のビジネスジャッジメントとしてリスクテイクした事業分野において、事前に予測していたリスクが具現化するケースは、報道機関対応や官庁対策をあらかじめ想定してある場合が多く、対応組織が整備され、組織の役割や責任は明確となっていることが多いと思われますから、その意味では対応はある程度容易なはずです。 このケースでは、そもそ...

01144_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>不祥事等対応法務(フェーズ4B)>(1)「企業の法令違反行為に起因する有事」における2種類のケース

企業の対外的信用に影響を及ぼすような法令違反の事態が発生した場合としては、2つのケースが考えられます。 1つは、企業が自らのビジネスジャッジメント(経営判断)としてリスクテイクした事業分野において、ある程度予測していたリスクが、具現化するケースです(事前想定リスク実現型有事)。 もう1つは、適正な内部統制システムを構築...

01143_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官に書面を読んでもらうための工夫>主張設計の方法

事実を述べる際には、「具体的な事実を、客観性がある形で、あるいは相手が争いようのない形で呈示」していくと、裁判官としては非常に事案を認識しやすい、ということになります。 明らかに相手が否定するであろう事実をことさらに挑発するような形で主張することは、紛糾の原因になるだけで、時間とエネルギーの無駄ですし、裁判官もあまり良...

01142_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官に書面を読んでもらうための工夫>要件事実を意識した主張

裁判官の頭の中では、全ての事実を同じ意味において認識することはしません。 裁判官は、常に、「紛争解決を導く上で必須あるいは本質的な事実」と「そうでない事実(=決定的とはいえない事実)」についても「重要なもの(事件を解決する上で考慮すべき事実)」と「不要なもの(全くどうでもいい事実)」という形で事実を階層化して認識してい...

01141_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官に書面を読んでもらうための工夫>“法曹禁止用語”

一般のビジネスパースンの方からは意外に思われるのですが、弁護士は事実を語るのであって、相手を非難するのが活動の本質ではありません。 裁判所としても、事実に基づいてどちらかの当事者を勝たせるのであって、人間性や雰囲気や印象によって勝ち負けを決めているわけではありません。 その意味では、書面に「不当」「非常に公平を欠く」「...

01140_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官に書面を読んでもらうための工夫>10頁の原則

提出書面については「適度な文書ボリューム」というのが存在しますが、これは、概ね裁判所提出用の推奨書式に基づき作成された書面で10頁といわれています。 ちなみにこの「裁判所提出用の推奨書式」にいう「1頁」とは、A4横書き・12ポイントの文字で37文字×26行=962文字を指します。 訴訟当事者からすると言いたいことは山ほ...

01139_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官に書面を読んでもらうための工夫

訴訟においては、訴状、答弁書、準備書面という形で訴訟の進行に応じて様々な書類を裁判所に提出します。 法律家は、複雑な事象を難解に表現した大量の文書に常に接しているため、速読に長けており、裁判官も例外ではありません。 ですが、「速読に長けたスーパーマン」である裁判官といえども、仕事として義務感で遂行するからこそ複雑な事象...

01138_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(4)対応のポイント>裁判官が早期に争いのある事実についての認識(心証形成)ができるよう協力する

裁判官には、事件当初から、事件の背景や全体像を詳細に理解してもらうことが重要です。 裁判官は多くの事件を抱え、常に時間がありません。 そのような多忙な裁判官にとっては、企業の生死を決するような重大な契約事故・企業間紛争や商事紛争であっても、一般的な民事事件と同じ「どうでもいい、ロクでもないトラブル話」の1つに過ぎません...

01137_民商事争訟法務における対応の基本・ポイント_納期厳守

民事訴訟法改正を契機として、民事訴訟実務が大きく変化し、法改正後約四半世紀を迎え、このような変化もすでに実務運用として定着してきました。 企業の民商事争訟法務(契約事故・企業間紛争対応法務)に関しても、当然このような変化に対応することが求められます。 民事訴訟法改正による実務の大幅な変化という点もふまえ、企業として契約...