00703_海外ビジネスを初めて展開するが、取引や手続きが不案内で不安この上ない。他方、自社に海外ビジネス経験者や海外法務ができる者がおらず、支援を求めたい。具体的に何が問題で、これらをどういう手順で、どんな支援を求めて不安解消していくべきか?

海外ビジネス未経験の企業が新しく海外に進出する場合、「海外ビジネスを初めて展開するが、取引や手続きが不案内で不安この上ないが、他方、自社に海外ビジネス経験者や海外法務ができる者がおらず、支援を求めたい。具体的に何が問題で、これらをどういう手順で、どんな支援を求めて不安解消していくべきか?」というかなり曖昧で何が不安かす...

00702_株式公開企業が行う「二重帳簿」ならぬ「三重会計」とは

1つの企業(会計主体)について、複数の会計が存在します。 一般に「二重帳簿」というと、犯罪の匂いというかダーティーな印象が感じられますが、こと「会計」に関しては、「二重会計」「三重会計」はごく普通に行われます。 株式公開企業を例にとりますと、 (1)企業の正しい会計上の姿を開示するために正確な損益計算を行って投資家を保...

00701_契約書のスタイル今昔:ジャパニーズ・クラシカル・スタイルvs.アングロサクソン・スタイル

企業法務において作成される契約書のスタイルにもトレンドがあります。 1 ジャパニーズ・クラシカル・スタイルvs.アングロサクソン・スタイル 昭和時代、平成初期のころは、産業界が大きなムラ社会で、阿吽の呼吸で形成される自生的秩序があり、細かいことをガタガタ・グチャグチャ言わずとも、たいていの紛争は円満に解決できました。 ...

00700_ノーアクションレター制度のメリットとデメリット

ノーアクションレター制度とは、 企業が検討している事業活動が孕む許認可等の取得の必要性や行政処分・罰則等の適用可能性について監督行政機関に事前に見解を求める手続きです。 これには、メリットとデメリットの両面があります。 メリットとしては、正式な事前確認の照会があれば、行政機関は一定期間内に回答をすべき義務を負い、法令違...

00699_所属企業の法令環境把握:大前提としての所属企業の法令環境の調査と把握

企業を取り巻く法的リスク状況を把握するために、これまで企業が経験した法令課題の把握、これまで同業の企業が経験した法令課題の把握、これまで業界として経験した法令課題の把握、法令担当者及び顧問弁護士が調査により発見した法令課題の把握、等が必要になります。 また、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対策水準を把握しておくべき...

00698_所属企業の法令環境把握:小前提としての所属企業の実体・現実の調査と把握

法的リスク管理を行うに際し、法務担当者としては、まず、企業全体の法務リスク環境を把握しておかなければなりませんが、法律上の課題は、「一定の事実関係に法を適用し、所定の法的効果を導き出す」というロジックにより発見されます。 このような課題発生の構造上、企業の法的リスクの発見には、まず、前提たる事実関係、すなわち、現状の企...

00697_文書管理の基本その5:英文文書管理

企業によっては、英文を取り扱うところもありますが、一般に英文契約等は、そのままの状態で管理される場合が多いです。   無論、担当者が英語に堪能であれば特段問題はありません。 しかし、後任者や上司・担当役員等の英語読解力に難があったりすると、契約問題が発生した場合など、社内でのスピーディーなコミュニケーションや対策検討の...

00696_文書管理の基本その4:文書の保存期間や保存方法

文書の保存期間は利用可能性を完全に喪失した時期を基準にすべきです。 一般に税務上の時効を基準として文書保存期間を定める企業が多いようですが、契約書や領収書等について、税務時効に基づき形式的に保存期間を定めるのではなく、後日の法的紛争も視野に入れて保存期間を定めるべきです。 商事時効を念頭にするなら5年ですが、民事時効や...

00695_文書管理の基本その3:処分証書(契約書)とともに、厳重な保管管理が必要な文書

処分証書(契約書)は、その強力な証拠としてのパワーから、厳重な保管が必要ですが、その他、法定文書や、有価証券(処分証書の一種ですが)や証書等で紛失すると権利行使が困難になるものは、現金と同等の保管管理が必要です。 具体的には、有価証券については、株券や手形や小切手など、証書については、会員権証書や保険証書や機器保証書な...

00694_文書管理の基本その2:処分証書と報告証書

訴訟においては、書証が決定的な重要性をもちます。 訴訟は、筆談戦、文書戦の様相を呈しているといえるほど、文書が偏重されます。 そして、書証(文書の証拠)においても、序列はあります。 それは、処分証書と報告証書という証拠価値における序列区分です。 処分証書とは、証明の対象である意思表示その他の法律行為(要するに契約の存在...