00723_コンプライアンス体制構築のゴール・デザイン
人は法を守れません。 組織も法を守れません。 そして、企業が普通に活動しているだけで、常に法を犯してしまう可能性があり、この可能性は絶対なくなりません。 他方で、法令に違反するための予防活動は必要です。 法令違反を予防するための活動としては、「絶無を目指す、根絶をゴールにする」などという幼稚で愚劣で非現実的な幻想を目指...
人は法を守れません。 組織も法を守れません。 そして、企業が普通に活動しているだけで、常に法を犯してしまう可能性があり、この可能性は絶対なくなりません。 他方で、法令に違反するための予防活動は必要です。 法令違反を予防するための活動としては、「絶無を目指す、根絶をゴールにする」などという幼稚で愚劣で非現実的な幻想を目指...
A説:コンプライアンス=法令遵守+倫理的要請の遵守 B説:コンプライアンス=法令遵守のみ。倫理的要請の遵守は、別途の問題として議論すべき、リーガルマターとしてのコンプライアンスの議論と混同すべきではない。 A説の問題点:A説は往々にして、法務活動のサボタージュのための弁解として使われる。すなわち、コンプラという実体なき...
「役員個人として、個人の法務安全保障上、法務部に対して、常にきちんと把握し、不安になったりリスクを感じたりすれば、すぐさま答えてもらいたい事柄」として、「企業経営に失敗した場合において経営幹部が負担しなければならない責任としては、どのようなものがあるか?」という課題があります。 1 純経営上の失敗 (1)経営責任:辞任...
国家運営システム 株式会社運営システム 国民 株主 国会 株主総会 内閣 取締役会 内閣総理大臣 代表取締役 裁判所 監査役 著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ...
契約法務(取引法務)には、依頼部門の依頼に応じて、依頼部門の交渉の場に立ち会ったり、あるいは取引相手が指名する交渉担当者との駆け引きをしながら、契約条件や主要な契約条項を確定させる活動(交渉法務)も含まれます。 交渉に関しても、契約自由の原則が働きますので、道義的なものはさておき、法的には、交渉上遵守しなければなら...
契約書調印の際、契約書が何ページにも渡る場合に、「途中のページを差し替え、入れ替えさせて内容を変更する」という違法・不当な改ざんを防止する必要が生じることがあります。 そういう場合に、上記のような改ざんを防止する方法として、契印や袋綴押印という手法があります。 まず、契印ですが、2枚以上にわたる契約書や法律文書を、1つ...
契約当事者が、実は存在しなかった、架空だった、別人だった、というのは、何かのドラマや事件のような話ですが、取引実務でも普通に起こり得るトラブルです。 もちろん、誰もが知る上場企業で、社長も著名人で、という場合に、契約当事者が違っていた、なんてことは、そっくりさんや、プロのモノマネ芸人でも使った、オーシャンズ11ばりに手...
公正証書とは、一般私人の要請(嘱託といいます)に基づき作成される私的な権利義務等に関する文書ですが、その内容を法律の専門家である公証人が確認し、公証人法に基づき作成する公文書です。 私人の権利関係等を取扱内容としながら、他方で公文書としての性格を有している関係で、高い証明力があるうえ、債務者が金銭債務の支払を怠ると、裁...
法的な観点で契約事故・企業間紛争を防ぐ合意内容としては適正であっても、当該契約締結の結果、会計上、税務上の不都合が生じる場合があります。 例えば、物品販売の場合、委託方式か買取方式かによって売り主・買主のどちらが在庫を負担するかが変わってきますし、資産譲渡の価格の決定如何によっては税務上低額譲渡等と認定され、思わぬ...
法務スタッフが他部門(依頼部門)から契約書のチェックを求められる場合がありますし、また、弁護士も顧問先企業法務部から「この契約書をチェックしてください」と要請される場合があります。 この「契約をチェックしてくれ」という依頼の趣旨は、一般に以下のような要請と考えられます。 1 代読の要請としての「契約書のチェック」 この...