企業によっては、楽観想定を堅持し、楽観想定に基づく具体的行動を計画・準備・着手し、また、この点について弁護士に支援をしている最中であったとしても、悲観想定に基づく動員計画(予算見積もり)もみてみたい、予備的に欲しい、という場合もあるでしょう。
その場合、裁判例を抽出し、抽象的な評価概念を、具体的な事実と実例によって根拠構築する必要があります。
要するに、状況を、ミエル化・カタチ化・言語化・文書化するプロセスが必要になります。
そして、最善手として対処するのであれば、フォーマル化し、交渉することまで想定しなければなりません。
それには、相応の資源動員が必要です。
フェーズ1 状況を、ミエル化・カタチ化・言語化・文書化するプロセス
フェーズ2 文書化したものをフォーマル化し、後の紛議を見越した通知を起案・作成・発出
フェーズ3 最終的に、和解合意書を取り付ける交渉
フェーズ1~2の事務支援だけではなく、フェーズ3において、弁護士が代理人として対処するのであれば、別途、弁護士インセンティブを設計することになります。
「そんなに面倒なのか、そんなにコストがかかるのか」
と驚く経営者も少なくありませんが、そこまで費用と手間をかけても、なおも、敗北する可能性もある、というのが、一般的な労務に関する法務課題の現実なのです。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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