01701_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)12_ガバナンスに関する法とリスク
1 株式会社の利害関係者 組織体である企業には、様々な思惑を持った利害関係者が集まります。 株主は株主としての思惑をもって企業に参加しますし、経営者は経営者なりの考えがあります。 一括りに「株主」といっても色々な種類の株主がいます。 株を長期間保有する株主もいれば、「午前中に株式を購入したら午後3時までにはすべて売っ払...
1 株式会社の利害関係者 組織体である企業には、様々な思惑を持った利害関係者が集まります。 株主は株主としての思惑をもって企業に参加しますし、経営者は経営者なりの考えがあります。 一括りに「株主」といっても色々な種類の株主がいます。 株を長期間保有する株主もいれば、「午前中に株式を購入したら午後3時までにはすべて売っ払...
1 法人制度とは 企業のほとんどは、株式会社、という形態で営まれます。 この株式会社は、営利社団法人であり、広いくくりでいうと「法人」の一種です。 そして、日本の法人の中でもっとも数多いものであり、「法人」の代表選手といえるほどメジャーな「営利社団法人」です。 「法人」とは「法律上のフィクションによって、人として扱うバ...
1 債権管理回収 商品やサービスをカネに変える営みを「営業」という、といいました。 しかし、営業の種別によって、「商品やサービスが瞬時にカネに変わるプロセス」もあれば、「商品やサービスが一旦債権に変わり、債権(支払い約束)がさらにカネに変わる、という2段階のプロセス」を踏む場合もあります。 例えば、コンビニエンスストア...
1 そもそも企業とはどのような存在か 企業活動を取り巻く法とリスクを体系化して捉えるためには、まず、「企業とは何か」「企業とはどんなことをしているか」 ということを知らなければなりません。 企業というのは、営利活動をする組織を指しますが、要するに、「組織として、チームとして、利益を追求する存在」といういい方もできます。...
2 民法の「善意」の意味 大学等で民法を学ぶと、かなり最初の方に勉強する、94条「虚偽表示」という条文があります。 かつては、通謀虚偽表示といわれた条文でしたが、通謀性が欠如する虚偽表示をも取り込む趣旨から、最近では、 「通謀」が取れて、単に「虚偽表示」と呼ばれるようになった条文です(私個人としては、「相手方と通じてし...
1 会社法の「社員」の意味 法律、といってももちろん日本の法律ですが、これは日本語として、普通に理解していいのでしょうか? ここで、例をとって考えてみます。 滋賀県から東京の大学に進学し、東京で就活をしていたA子さんですが、希望の就職先が全滅で、夢破れて地元の滋賀に帰ってきました。 民間会社で適当なところが...
2 「法」の世界~客観的ルールが整備され、自由が保障された世界~(承前) 適正手続の保障を定めた憲法31条「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」についてみてみましょう。 この条文は、カタギの方にはほとんど縁がなく、「チエのある厄介者」が頻繁に使うもので...
1 法は非常識である 言われてみれば当たり前のことですが、「法律」は、「道徳」や「常識」や「倫理」とは別物です。 ちょっとした違いどころか、まったく違う、まったくの別物です。 これは、「法律」の意味内容と、「道徳」や「常識」や「倫理」 がズレることを意味します。 さらにいえば、法律が「健全な道徳」に反する帰結をもたらし...
1 人の集合体ないし組織である企業は、すべての法を完全に遵守して企業活動を展開できるか 以上みてきたとおり、「人間は、生きている限り、法を犯さずにはいられない」ということは、歴史上証明された絶対普遍の真理だと考えられます。 この命題を前提としますと、次に、議論すべき課題が出来します。 すなわち、「人間は、生きている限り...
1 すべての法律が、「一義的な理論によって説明しうる絶対的・普遍的・ 科学的法則に基づくもの」といえるか? そもそも、法律自体、理論や科学で説明できるものではなく、合理的な装いをまとった宗教に近い、単なる価値の体系であり、わかりやすく、身も蓋もない極論でいってしまえば、偏見の集積であり、特定のイデオロギーに過ぎません。...