01541_depositionについて

「deposition」は、「証言録取」などと訳されますが、 我が国では、完全に一致する制度はありません。 法廷以外の場所(例えば弁護士事務所など)において、宣誓させる権限のある者の前で、質問に対して答えさせる方法で証人から証言を得て、それを書面化したものです。 通常、原告側・被告側の双方の代理人(弁護士)が質問を行い...

01540_ビジネスにおいて重視すべきは、「現」のつくもの。現場、現物、現金、現実。

生き残る企業の経営者たちは、例外なく徹底したリアリストです。 彼らは、自分の見たいと思う現実、すなわち自分の主観を排除して、物事を客観的に観察し、徹底して現実に即したジャッジをします。 そして、そんな経営者たちが最も大事にするものは、「現」のつくものです。 現実、現場、現物、現金。 生き残る企業の経営者たちはこれらを決...

01539_ビジネスは、一歩先を行け。二歩先は行くな。

「およそ、身の丈にあわない話にクビを突っ込む経営者」というのは、地味な努力が大嫌いで、「どこかに、『カンタンに状況が改善できる、皆が驚くような、斬新な方法』があるのではないか」と夢想しているようです。 しかし、そもそもこういう考えが間違っているものと思われます。 時計で有名なセイコーを創業した服部金太郎氏は、かつてこう...

01538_国際進出の難しさ

「ご臨終になりそうな企業が一発逆転を狙うと称して手を出して大やけどを負ってしまう」というストーリーにおいて、登場するお約束のプロジェクトが、国際進出です。 古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社...

01537_企業経営においては「起死回生の一発逆転」というのは皆無に等しい

スポーツもののドラマやヒーロー物を見ていると、主人公が起死回生の秘策を編み出し、土壇場で一発逆転を行うシーンが見られます。 しかし、これはあくまで虚構の世界の話であって、ビジネスの世界ではこのような起死回生の一発逆転劇というのはあり得ません。 破綻間近の企業が無理をして行うその種のプロジェクトは、経験値の無さがわざわい...

01536_企業において「妙な外来語」が飛び交うとき、その企業は危険な兆候に陥っている_4_節税商品、節税スキームあるいは会計スキーム

最後に、妙な外来語や専門用語や突如企業に舞い込むケースとして、節税商品あるいは節税スキームというものも想定されます。 数年前、興行用の映画フィルムを使った節税商品など、民事組合のパススルーシステム(組合の損金を直接自己の損金として計上できる)を利用して、「損金を買う」仕組の商品が流行ったことがあります。 映画フィルム以...

01535_企業において「妙な外来語」が飛び交うとき、その企業は危険な兆候に陥っている_3_余剰資金運用話

このほか、企業において妙な外来語が飛び交う状況と言えば、その会社が、妙な余剰資金運用をしようとしているときも考えられます。 「デリバティブ」「クーポンスワップ」「ヘッジ取引」「モーゲージ債」「ハイイールドボンド」「サブプライムローン」「SPC」などといった耳慣れないコトバを社長や財務担当者が口にするようになったとき、会...

01534_企業において「妙な外来語」が飛び交うとき、その企業は危険な兆候に陥っている_2_M&A話

まず、パターンとしてあるのが、M&A話です。 やぼったいマルドメ(まるでドメスティック)企業の社長が、突如、「デューディリ(デューディリジェンス)」「DIPファイナンス」「プレゼントバリュー」「DCF」「EBITDA」「EBITDAマルチプル」「シナジー」「PMI(ポストマージャーインテグレーション)」なんて言葉を使い...

01533_企業において「妙な外来語」が飛び交うとき、その企業は危険な兆候に陥っている_1_序

弁護士として、こういう光景に出くわすときがあります。 業種は国内で比較的地味な低成長産業分野で、社長も留学経験も国際ビジネス経験もないにもかかわらず、突如、妙な外来語を話し出し、また、それがとってつけたような話で、本質を理解しておらず、どこか地に足がついていないような印象を受ける。 そんなときは、企業はたいてい危険な徴...

01532_意味もなく流通経路に居すわっていると「中抜き」される

流通業も再編合理化の大きな嵐が今後吹き荒れることが予想される業界です。 「きちんとした役割や付加価値を提供するわけでもなく、意味もなく流通経路に居座り口銭をはじいているだけの問屋業態」などは、突然淘汰される危険性が高いと思われます。 「そうは問屋が卸さない」という諺があります。 江戸時代の服飾流通業界においては、呉服問...