01816_ステップ2:法的主張構築

弁護士は、クライアントからのファクトレポーティングをもとに、法的三段論法を用いて法的主張を構築していきます。 法的三段論法とは、「規範があり、事実があり、その上で結論が出る」というプロセスのことで、大前提(法解釈)小前提(事実認定)結論によって構成されます。 弁護士は、1 クライアントからのファクトレポーティングを小前...

01814_ステップ1:ファクトレポーティング

法務相談では、弁護士はクライアントから話を聞き取り、クライアントのおかれた状況をメタ認知(俯瞰認知)しながら、法的なテーマを浮かび上がらせていきます。 初回の法律相談では、クライアントが弁護士に話す内容は、当事者であることから、センチメントも、単なる噂や罵詈雑言も混入されています。 弁護士は聞き取った話を分解し、テーマ...

01813_弁護士の手の内

有事になると、弁護士は、以下のように事項を因数分解し、戦略を練る準備をすすめていきます。 1 戦略立案環境 1)コミュニケーション環境 (1)電子メール(2)携帯電話(3)FAX 2)情報環境(状況認知・観察) 3)思考環境(論理則や経験則やリテラシーの実装)(1)法的三段論法 ・大前提:規範特定(法律にはこう書いてあ...

01812_続・弁護士としての価値

弁護士の助言に滅入るクライアントもいます。 ただ、それはお門違いというものです。 弁護士は、現実を提示しているだけです。 現実を、ありのままに、メタ認知(俯瞰認知)して、妙なセンチメントを混入させずに、フェアにお伝えしているだけです。 怒るとすれば、包み隠さず現実を提示した弁護士に対してではなく、現実に対して、あるいは...

01811_弁護士としての価値

弁護士は、紛争の専門家として、クライアントのおかれた状況を俯瞰し、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」において、常に悲観想定をします。 「弁護士の悲観想定」とは、言葉を換えれば、「想像力ある知性」ということです。 ようするに、弁護士は、火傷を負わなくても、ストーブの熱さが理解でき、...

01810_弁護士との関係構築のあり方を考える(弁護士をサプライヤーとして処遇するか、パートナーとして処遇するか)

法務・安全保障課題を評価・解釈・展開予測するプロセスにおいて、クライアントは、委任する弁護士の取扱いについて、決めておかなければなりません。 すなわち、弁護士を、 1)パートナーではなく、サプライヤーとして、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」について共有しない状態で、展開作戦にふ...

01809_弁護士への外注_法務安全保証課題

1 法務・安全保障課題の発見・認知 法務・安全保障課題を対処する上では、契機となるインシデントが認知されなければ、課題認識を持てません。 この点、弁護士は社外の存在ゆえ、クライアントから持ち込まれることが前提となって、課題の発見・認知が可能となりますので、クライアントの協力が必須となります。 課題を発見・認知したところ...

01808_プロジェクトを進めるには

プロジェクトを進めるには、 正しく状況を認知し、正しく状況を解釈・評価し、正しく改善相場観を理解し(そのためには会社法の知見が必須になります)、正しく展開予測を行い、正しくかつ現実的で合理的で達成可能で明快な目標を設定し、正しく課題を抽出し、正しく課題対処上の選択肢を創出し、正しく選択肢のプロコン評価(メリット・デメリ...

01807_法務部を持たない零細企業が、法務部機能を顧問弁護士にアウトソースするケースについて考える

顧問契約は、顧問先企業に「事務機能と法務上の執務に責任をもてる人間」が存在することを前提に、「助言を与える」ことを本旨とするサービスです。 「事務機能と法務上の執務に責任をもてる人間」とは、・企業内活動の言語化・記録化・文書化・文書データの整理・保存 ・取引活動(ヒト・モノ・カネ・情報といった各資産の調達・運用や、商品...

01806_「弁護士との意見の違い」について

訴訟を提起するとなると、相手もあれやこれやと何かしら嫌がらせをしかけてくるでしょうし、それらに対処するための損害が想定される場合もあります。 弁護士は、論理と経験上の蓋然性にしたがって状況に対処する選択肢を創出しますが、法務相談者(大将)において、訴訟に不可避の損害を嫌悪するなら、訴訟などやめてしまったほうがいいでしょ...