00307_残業代不払問題が刑事事件化して、処罰される危険性が生じ得ること
従業員と前述の36協定を締結することなく、従業員を週40時間以上勤務させた場合違法残業になりますし、週40時間を超える勤務時間につき法定の割増賃金(残業代)を支払わない場合、36協定締結の有無に関わらず、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられる場合があります。 この場合、割増賃金の支払いを懈怠している人事部...
従業員と前述の36協定を締結することなく、従業員を週40時間以上勤務させた場合違法残業になりますし、週40時間を超える勤務時間につき法定の割増賃金(残業代)を支払わない場合、36協定締結の有無に関わらず、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられる場合があります。 この場合、割増賃金の支払いを懈怠している人事部...
会社と従業員との関係は、労働契約という民事の契約関係で成り立っていますので、残業代不払い等も単に民事上の問題と思われがちです。 しかしながら、労働者の生活を保障する観点から労働基準法により最低限の労働条件を定められており、国が会社と従業員との契約関係に介入し、罰則の制裁を以て、企業側一定の労働基準の順守を強制しています...
民法715条1項では、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と規定しています。 これは、使用者は、被用者を使用して自己の活動範囲を拡大し利益を得ているのだから、事業の執行について被用者の行為により被害者に損害が生じた場合には、使用者にも賠償責任を負わ...
「監視目的、手段およびその態様等を総合考慮し、監視される側に生じた不利益を比較衡量の上、社会通念上相当な範囲を逸脱した監視がなされた場合に限り、プライバシー権の侵害となること解することが相当である」との裁判例(フィッシャー事件、東京地方裁判所2001<平成13>年12月3日判決)を前提規範として、許容される例外的場合を...
ABC株式会社御中 私は、「貴社が、機密情報の保護・雇用管理その他貴社の経営の都合上、私に断りなく、私の発信しあるいは受信する電子メールの内容や、『貴社の業務処理に用い、あるいは就業時間中用いている、私が保有しあるいは貴社から貸与を受けたパーソナルコンピュータその他の電子機器ないし端末』から社内外のサーバその他の設備に...
従業員によるネットワーク利用状況のモニタリングについては、「会社の資産であって私物じゃないから、会社が会社の資産の運用状況を調べるのは当然」という論理も成り立ち得ます。 しかし、モニタリングの可否については裁判例で結構争われており、「会社による利用状況のモニタリングが無条件、無限定に可能」というわけではない、というのが...
団体交渉といえば、春闘で、ベースアップがどうこう、景気が悪いから賃上げもこの辺で妥協、といった、マクロ経済の議論や物価の高低、景況判断を踏まえた、もっと、労働者全体が関わる、大きく広汎なテーマが話し合われるようなイメージがあります。 ところが、 「従業員を解雇したら、当該従業員が独立系労組に駆け込み、組合加入通知と団体...
日本の多くの企業では、企業毎に労働組合が結成され、いわゆる「御用組合」という形で企業とそれなりに仲良く共生している例が多いです。 しかし、労働組合一般についていえば、日本国憲法により労働組合を結成する権利が認められており、労働組合を作るのに、一々会社の了解が必要というわけではありません。 そもそも労働組合を作ること自体...
理論上の回避策としては、まず、インデペンデント・コントラクター(外部の独立事業者、「IC」)に法人を設立させ、法人間契約とすることが考えられます。 ただ、新会社法で設立が従来に比べ簡単になっているとはいえ、ICの数が相当数にわたる場合を考えると、設立手続き負担の重さはあまりに非現実的です。 あと、ICに「独立個人事業主...
「お金をもらって仕事をする」というのは経済的には単純な話ですが、法律的には、それが請負ないし委任なのか雇用なのかはなかなか悩ましいところです。 悩ましいといっても、理論的な議論だけならいくらでも悩めばいいのですが、税務の問題が絡むと、議論の方向性を誤ると無用な税務リスクに発展するので、慎重に取り扱う必要があります。 さ...