01968_任意整理と民事再生は別物その1
任意整理は、債権者の個別同意の集積体です。 和解契約の塊と考えてもいいでしょう。 契約自由の原則からすれば、どのような和解をしても自由、ということなのですが、「債権者平等の原則」から、返済原資を債権額に比例配分して、同じ期間で完済する、という制約が生じます。 また、契約相手が金融機関の場合、そのロジックに整合させないと...
任意整理は、債権者の個別同意の集積体です。 和解契約の塊と考えてもいいでしょう。 契約自由の原則からすれば、どのような和解をしても自由、ということなのですが、「債権者平等の原則」から、返済原資を債権額に比例配分して、同じ期間で完済する、という制約が生じます。 また、契約相手が金融機関の場合、そのロジックに整合させないと...
企業が債務超過により、あるいは資金繰りに失敗して支払不能に陥った場合、債務を整理(返済リスケジュールや債権放棄等)して再建したり、あるいは会社を解散・清算や破産して残った財産を債権者に分配したりする場面が出てきます。 これが「倒産」といわれる現象ですが、法的な観点で整理すると、各倒産手続は、以下のように整理・具体化され...
「財産の隠蔽や依怙贔屓(えこひいき)弁済やヤケになって放埒な散財をする等」といった、債権者(銀行)を怒らせてしまうアンフェアな行為をしておきながら、破産や民事再生の申立をして、借金を一部カットしたり「チャラ」にしてもらおう、というのは、不当かつ許しがたい行為とされます。 このようなナメた行為をすると、再生計画認可や破産...
自己破産を、民事再生との違いをいいますと、破産のメリットは、何といっても一切返済する必要がなくなるチャンスが生まれることです。 法人の破産の場合、そもそも法人格が消滅しますので、返済もヘッタクレもありませんが、個人の場合は、その後の人生の再生には非常に大きな意味と価値があります。 個人に関していいますと、民事再生の場合...
民事再生と破産をまとめて「法的整理」といいます。 「『任意』整理」と対語になる、という意味で、「『法的』整理」という言葉が出てきます。 法的整理は、要するに、裁判所という国家権力を使って、「借りたものは、約束通り、きっちり返す」という契約法理を捻じ曲げて、有無を言わせず、債権を大幅カットする、という「鎌倉時代等の徳政令...
任意整理は法律には載っていないので、場所はホテルのロビーでも銀行でも弁護士会の会議室でも構いません。 話の折り合いがつけば、電話でも大丈夫です。 ただ、やはり交渉ごとなので、お互い立場を譲らず、話をぶつけうだけでうまくまとまらない場合もありえます。 そんなときは、仲介役がいたり、それなりの舞台装置があったりしたほうがう...
任意整理は「債務の減免」を狙う場合や担保不動産処理を行う際に取られる手段です。 任意整理には、元本が減る、利息が減るなどさまざまなメニューがあります。 リスケとの違いは、時間をいじる(返済額は変わらないが、返済期間だけ先延ばしする)だけでなく、額や担保等をいじらないとどうしょうもない場合、任意整理が検討されます。 平た...
リスケジュール(リスケ)は、「借金の返済のタイミングや返済計画そのものを見直す」という方法です。 リスケとは、いわば、 「ちょいタンマ(Time out=待って)」といった趣きで時間猶予を求めるリクエストです。 なぜこんなことができるのかというと、銀行は破産されるくらいだったら無理のない計画に引き直して返済してもらった...
M&Aの主なメリットは、企業同士が結合することによる「シナジー効果」です。 例えば、企業規模が拡大することにより、資材等を購入する場合にバイイングパワーを行使することでコストを削減することや、マーケテイングや流通や会社の管理業務を統合することによるコスト削減も可能となります。 このほか、事業拡大や新規事業を開始するにあ...
1 新設分割による事業再生手法 会社法施行後、債務超過会社であっても会社分割が可能であるとされたために、事業再生の一手法として、会社の健全部門を取り出して、新設分割の手法を用いて新たな会社を設立する方法が見られるようになりました。 この方法によれば、債務超過である会社Aは、優良部門だけを分割して新会社Bとし、負債につい...