01601_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(4)_「SMART基準(法則)」において合理的と考えられる「海外進出プロジェクト」とは

企業が挑戦する「アジア進出」事業について、その目的の妥当性・合理性を「SMART基準(法則)」を活用して評価検証してみます。 まず、そもそも、なぜ、中国やその他アジア各国に進出するのでしょうか? その経済的意味はどこにあるのでしょうか? ここで、倫理や道徳や綺麗事を捨象して、シビれるくらい、シビアに、純経済的に、合理的...

01600_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(3)_「海外進出プロジェクト」の合理性を検証するための基準としての「SMART基準(法則)」

ビジネスの目的設定は、1 カネを増やす2 出て行くカネを減らす3 時間を節約する4 手間・労力を節約するのいずれかに収斂させ、かつ合理的な目的設計を行うべきであり、そうでないと時間と労力とコストを散々浪費した挙句、無残に失敗し、結果、企業そのものを危険な状況に陥ります。 では、ビジネスの目的自体が、前記の1ないし4のい...

01599_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(2)_「海外進出プロジェクト」において設定される目的の合理性を検証する

日本企業のアジア進出ですが、多国籍展開経験のある一部の巨大企業を除き、ほとんどの中堅中小企業は、すべからく残念な結果に終わっているようです。 今から数年前、「中国進出ブーム」なるものが日本の全産業界を席捲しました。 その当時の経営者向けのメールマガジン等をみてみますと、「国連『世界人口白書』によると、世界の総人口が70...

01598_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(1)_国際進出というものを安易に考えすぎる気質がある日本人は、海外進出プロジェクトにおいて毎度毎度バカな失敗を繰り返す

古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社買収話など、日本人は、国際進出というものを安易に考えすぎる気質があるようで、毎度毎度バカな失敗を繰り返してしまいます。 国際進出は、情報収集も情報分析も国内...

01597_「中小企業リスクあるある」としての「営業不振企業が無謀な『一発逆転』を狙って大失敗して倒産に至るケース」

2015年現在、「デフレ脱却のため、異次元ともいえるレベルで金融の量的緩和(通貨供給量の増加)で、経済が再び成長する」という社会実験(アベノミクス)が行われています。 しかしながら、この政策によって「高度経済成長時代のような継続する右肩上がりが再来する」という事態に至ることは、およそ想定困難です。 確かに、アベノミクス...

01538_国際進出の難しさ

「ご臨終になりそうな企業が一発逆転を狙うと称して手を出して大やけどを負ってしまう」というストーリーにおいて、登場するお約束のプロジェクトが、国際進出です。 古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社...

01488_非欧米国際法務>特殊な課題・新たな課題>中国における知的財産問題

1 中国における知的財産権侵害状況 中国では、「コピー天国」といわれるほど海賊版が横行し、著作権侵害や商標権侵害等が多発しています。 2001年の世界貿易機関(WTO)加盟・知的財産権に関するTRIPS協定が適用されたことに伴い、中国でも知的財産権保護に関する国内法の整備が進められましたが、状況はなかなか改善されません...

01487_非欧米国際法務>特殊な課題・新たな課題>中国における労働関連法令

中国においては、労働者としての権利意識が強まりつつあり、これに並行して、労働関連法規の整備が急速に進んでいます。 具体的には、従来から存在していた「労働法」(1995年1月1日施行)が労働者保護という点で不十分であったとして、労働契約の詳細を規制した「労働契約法」が制定され、2008年1月1日から施行されています。 「...

01486_非欧米国際法務>非欧米国際法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>二国間協定(他国間協定)を利用する仲裁方法・第三国を利用する方法

1 仲裁に関する二国間協定(他国間協定)を利用する方法 仲裁判断を執行する国・地域がニューヨーク条約の加盟国ではない場合でも、仲裁判断を行った国・地域(「A国」とします)と仲裁判断を執行する国・地域(「B国」とします)が、個別に締結している「仲裁判断の承認に関する三国間の協定」又は、多国間協定などを利用することで、仲裁...

01485_非欧米国際法務>非欧米国際法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>「仲裁条約非加盟国の企業」を相手とする仲裁手続

外国仲裁判断の承認及び執行に関する国連条約(いわゆる「ニューヨーク条約」)に加盟している国で行われた仲裁判断については、いずれの加盟国でも当該判断は、当然に承認し執行されます。 しかしながら、ニューヨーク条約に加盟していない国(リビア、ミャンマー、モルディブなどの非欧米諸国)の企業や法人を相手に仲裁を行う場合、苦労して...